エチオピア北部の国内避難民たち(写真提供=ハンガーゼロ)

ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)は、内戦から逃れてきた国内避難民への緊急支援を、パートナーである国際飢餓対策機構エチオピア(FHE)を通じて行う。
FHEの報告によると、「2020年11月4日にティグレ州で、エチオピア政府軍とティグレ人民解放戦線の間で内戦が発生し、安全を求める人々が多数国内避難民となった。今回の人道的危機により支援を必要としている人の数は、シレだけで30万人以上に上る」という。FHは、軍事衝突以前からその地域で活動しており、36万2千人近くの国内避難民と影響を受けた地域住民への初期支援を実施。ティグレ州における最初の衛生用品の配給は、2021年3月12日に完了した。

支援物資を受け取るために並んでいるところ(写真提供=ハンガーゼロ)

シレのエンデサラシエ高校の避難民キャンプで出会ったボランティアたちによると、避難民キャンプには17万人以上の国内避難民が登録されているが、使えるトイレはたった4つしかないとのこと。シレには30万人以上の国内避難民が到着しており、うち65%が女性と子どもだ。「次から次へと避難民キャンプに人が到着してきているが、ここには提供できるものがほとんど何もない。あらゆる職業の様々な生活を営んでいた人たちが、やっとの思いでここにたどり着くが、食料、水、教育、緊急援助用品、最低限の日用品など、何もかもが足りない。このように基本的な必要に事欠き、絶望的な状況に瀕している人たちに、人としての最低限の尊厳を回復したいと願い、できる限りのことをしている」と、FHEの地域ディレクターは語っている。
FHEでは、ティグレ州のシレ、アベルジェレ、アラマタの町とその周辺で、紛争の影響を受けた国内避難民と地域住民を対象に支援の実施を予定。食料、水・衛生関連の設備、女性のための保健衛生用品、避難場所や寝具類、食料品以外の必要品、様々な必要のための現金、新型コロナ感染予防用品などの必要に応えることを現在計画している。
緊急支援募金の送金方法は、▽郵便振替=郵便振替00170・9・68590(記入欄に必ず「エチオピア緊急援助」と明記)▽ウェブサイトURL https://www.jifh.orgからの直接クレジットカード決済で。

支援物資を受け取る国内避難民(写真提供=ハンガーゼロ)