関西圏で新型コロナウイルス感染拡大 「スピードに付いていけない」

関西圏の新型コロナウイルス感染者数が、最多を更新し続けている。大阪、兵庫、京都が政府に緊急事態宣言の発令を要請する中、キリスト教会も危機感を募らせる。

大阪クリスチャンセンター(OCC)は緊急事態となれば休館せざるを得ない。OCCカレッジも休講となる。朝祷会は感染対策をし、飲食なし、オンライン併用で行われているが、発令後はオンラインのみとなる。コロナ感染拡大後センターの活動自体が減少しており、収入面でも厳しい状況が続く。

神戸市灘区のキリスト改革派・神港教会(岩崎謙牧師)は4月16日現在、まん延防止等重点措置発令は緊急事態宣言に準ずるとして、礼拝は感染対策に細心の注意を払って行ってきた。岩崎牧師は「感染拡大のスピードに教会は付いていけない状況です。対応策を話し合うために、臨時役員会を頻繁に開いています」と、話す。真冬も窓を開けて礼拝していたところ、パイプオルガンの音にひかれて入ってきた人が、今も礼拝に来ているという、予想外のうれしい出来事もあった。「コロナ禍はマイナスばかりではないと思いますが、気の毒なのは遠いところに住む教会員や高齢の方たち。高齢者施設に入っている方は寂しいと思います」

大阪市旭区のキリストの教会・旭基督教会(岸本大樹牧師)は、人数が少ないことと公共交通機関を使わない教会員ばかりだということ、さらにオンライン環境が整っていないこともあり、時間を短縮して会堂での礼拝を続けてきた。

家族から教会を休んでほしいと言われた人も、娘さんが献金を持ってきてくれるという。高齢者が多いが、感染対策を行い、終了後はすぐに解散、聖餐式も工夫して続けている。

岸本牧師は大阪聖書学院の学院長も務める。学生には車通学を推奨し、教室ではパーテーションを置いて講義をしている。オンライン授業もあるが、講義内容によっては対面での授業が必須の場合もある。「状況を見ながら祈りつつやっていきます」と、話していた。