書の癒やし、離れた人にも 聖句とイラストで日めくり フェイスブック投稿を冊子化
愛知福音キリスト教会(愛知県春日井市)の宣教牧師で、書道師範でもある川口一彦さんが制作した「聖書ひめくりカレンダー」=写真=が、コロナ禍の「巣ごもり」状況で用いられている。カレンダーは31枚からなり、「主の祈り」を始めとして、川口さんが選んだ聖句を、自ら描いたイラストや写真とともに、1日分をB5判の大きさに収めた。
川口さんは、感染症が広がる以前から、教会に来られない人、交わりから離れている人のために、毎日聖句を書いて、自身のフェイスブックにアップしていた。それは、牧師としての宣教の働き。その書と絵を毎日目にしている人から、「日めくりのようなものがあれば」と請われたのがきっかけになり、資金的な援助も与えられて、この「ひめくり」が完成した。
川口さん自身、真理を求めて大学時代は仏教学を学んでいたが、指導教授の「より広く宗教を」との勧めで、教会に通い、聖書に触れ、最初は反発しながらも、キリストに出会った。大学では聖書を配布し、キリスト者学生会の集会も始めたが、大学での学びが信仰的に困難になり、献身の道を選んだ。書道師範としての雅号も「精兵(せいへい)」に変えた。
教会のある春日井市は、平安時代の「三跡」の一人小野道風ゆかりの地で、「書のまち」をキャッチフレーズにするほど書道が盛んな地。書道が障害や病気を持つ人の治療やリハビリとしても用いられ、川口さんも教えている。また教会を会場に主宰している書道教室は県下でもレベルが高く、「愛知県下席上揮毫大会」で最高賞などの受賞者を輩出している。
「教室には、たくさんのみことばが掲げられています。私が語る以上に福音を伝えてくれていますね」。人との接触が難しい中で、「ひめくり」が伝道に用いられるよう、川口さんは願っている。1部千200円で頒布。直接連絡を。〒486 ‐ 0927 春日井市柏井町7丁目2ノ6、TEL090・3955・7955、Email kei1951-6@xc4.so-net.ne.jp【髙橋昌彦】