落ち穂

2012年、習近平が中華人民共和国の国家主席に就任して以来、“キリスト教の中国化”は加速し、14年には温州の三自愛国教会の新会堂が破壊された。安徽省温州市は人口の30%がクリスチャンで、80以上の会堂が立ち並び夜には赤いネオンの十字架が嫌でも目立つ◆現地の共産党委員会では、キリスト教が広がることに危機感を覚え、違法建築を取り締まるという名目で、5億円以上をかけて建ったばかりの教会堂を破壊した。安徽省だけでない。浙江省や河南省でも次々と十字架が破壊され、20年までに全国でその数は4千以上に上った◆以上は三自愛国教会の場合だが、そこに加わらない「家の教会」でもこれまでにない締め付けが始まった。10人以上の集会は、必ず当局の許可を得なければならない。違反したら日本円で何十万もの罰金が取られる。監視カメラは中国全体で5億以上が設置され、個人情報は完全に政府に握られている◆「しめつけは、もっと激しくなります。しかし、状況が変わるようにと祈る必要はありません。私たちの信仰がなくならないように祈ってください」。浙江省の家の教会のリーダーの言葉である。

2021年7月11日号掲載記事

落ち穂:家の教会の一斉摘発が続いている中で

落ち穂:家の教会と三自愛国教会の信徒が出合うと、、、