【異端・カルト110番】新天地がオンラインセミナーに牧師を勧誘〜特徴的な教理「黙示録」テーマに〜
韓国主要教団から異端とされている「新天地イエス教証拠(あかしの)幕屋聖殿」が、各地の教会の牧師に対しメールや電話で「オンライン御言葉セミナー」への参加を勧誘している。
電話勧誘を受けた牧師によると、ホームページやFacebookを見てしらみ潰しに教会や牧師へ案内を送っているようだという。案内を受けたのは、分かっているだけで愛知、岐阜、大阪、兵庫、広島など広範囲に及ぶ。電話を受けて参加を断ったものの、食い下がられアドレスを教えてしまったケースもある。
メールの案内文は次のとおり。
〈 御言葉セミナーへのご案内 〉
突然のメッセージ失礼いたします。新天地イエス教会広報の渡辺と申します。
この度、当教会主宰で御言葉を分かち合うセミナーを開催することとなりました。
先日、海外で行われた『新天地オンライン御言葉セミナー』では、牧者や信仰人を含めた約3万人の方々が参加し、教団・教理の垣根を越えて、共により深く学ぶ場、そして交流できる場を持ちたいという声も多く、大変好評でした。
世界のクリスチャンが今大きく動きはじめているように、日本でも共に教団・教理の垣根を越えて、同じ信仰の兄弟姉妹として、より深く学ぶ場、そして交流できる場を持ち、一緒に分かち合えるとうれしいです。
以下、概要を記載いたします。
詳細は、添付資料をご参照ください。1.日時:2021年10月14日(木)・15日(金)10:00/14:00/20:00
2.場所:オンライン(zoom)にて開催
3.内容:ヨハネの黙示録に関連する内容親愛なる牧師さんに、恵みと神様の愛がいつもともにされますように。
お返事を心よりお待ちいたしております。https://ameblo.jp/scj-osaka/entry-12702184389.html
(引用以上)
添付された新天地ホームページの案内資料によると、日本語話者を対象に、教理に関する内容を発信するのは初めて。新天地の教えではヨハネの黙示録をアレゴリカル(寓意的)に解釈し、黙示録に多用されている象徴的表現に文脈とは無関係の具体的な意味をこじつけていく。新天地の教祖である李萬煕(イ・マニ)総会長を神格化するのが目的だ。新天地では李萬煕氏は「永生(永遠に死なない)」の存在とされ、崇められている。
徹底した訓練により諸教派に適合させた理想的信徒を演じることができるスパイ「収穫の働き人」を養成し、教会に送り込むのが新天地の典型的な手口。「収穫の働き人」は模範的な信者として牧師の信頼を得る一方、教会員を秘かに自分たちの聖書勉強会に勧誘し、黙示録の独特な解釈を教えて染め上げていく。批判力のないクリスチャンは「分かりにくい黙示録の意味が初めてスッキリ分かった」と思い込み、魅了されると言われている。潜伏した教会内に何年もかけてシンパを増やしていき、教会役員などリーダーも取り込み、突然に牧師解任を決議して自分たちの牧師を招聘し、教会ごと乗っ取られてしまう被害が韓国では報告されている。有名なメガチャーチにはほとんど新天地の収穫の働き人が入り込んでいるという。
日本では東京、大阪、福岡に支部があり、日本人教職者もいることが分かっている。偽装潜入のほか、最近では「新天地イエス教」を名乗って教会の牧師や大学教員宛てに挨拶文書を送って世界平和運動に勧誘したり、SNSや出会い系アプリを活用した若者への伝道やキリスト教書店で勧誘したりする姿も確認されている。
「聖書講義の受講者を教会に託したい」自称“宣教師”は新天地と判明〜元信者が証言〜
10月11日付『自称“韓国人宣教師”から「帰国するので聖書講義の受講者を託したい」〜オンライン礼拝教会に相次ぎ働きかけ〜』記事を読んだ元新天地信者から、これは確実に新天地のやり方だと通報があった。オンライン礼拝をしている教会にコンタクトを取ってきた女性は日本語のできる韓国人なので、指示を受けて行動しているという。
「新天地イエス教証拠(あかしの)幕屋聖殿」であれば、「聖書講義をしていた(100人ほどの)受講生を託していきたい」という自称“韓国人宣教師”と連絡を取り続けることは非常に危険だ。聖書講義の受講生を託したいということは、現在はオンライン礼拝を視聴するだけでも、対面礼拝を再開すれば彼らが教会に出席する可能性が高い。訓練を受けたスパイ「収穫の働き人」を求道者やクリスチャンを装って教会に送り込み、秘かに教会員を自分たちの聖書勉強に誘い出すというのが新天地の典型的な手口だ。教会内に自分たちの同調者を増やしていき、しまいに乗っ取るというのが彼らの伝道戦略であり、韓国では多くの教会が被害を受けていると報告されている。
また、新天地の伝道によってマインドコントロールを受けると、家族をサタン呼ばわりする、周囲にウソをつき続けなければならない生活に葛藤する、反対する夫との離婚を指示される、などカルト特有の家庭崩壊や人間関係の破壊が起こる。韓国では親たちが新天地の教会や裁判所の前で「子どもを返せ」と訴える姿が社会問題になっている。
(「異端・カルト110番」2021年10月12日投稿記事より転載 https://cult110.info/news/lecture/)
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