「香港を覚えての祈祷会」開催 コロナ禍後に移住増加予想 急逝の楊牧師の回顧も
政府により様々な制限が増している香港。情勢から逃れ、海外へ移住する人々の増加も見込まれる。その移住先でどう暮らせるか。教会はどのように迎えられるか。有志の牧師・信徒らによって昨年から継続している「香港を覚えての祈祷会」が9月27日に約80人の参加者によりオンラインで開かれた。当初報告者として迎える予定だったエディンバラ香港基督教会の楊建強(ヨウ・ケンキョウ、William Yeung)氏(カンバーランド長老教会牧師)が直前の15日にコロナ感染のため英国で逝去したばかりでの開催となった。奨励を担当した唐澤健太牧師(カンバーランド長老教会日本中会・国立のぞみ教会)は親交のあった楊氏を振り返り、報告では、香港出身者で、英国エディンバラ大学神学部で教べんをとる、カリダ・チュー氏が英国の香港人移民の歴史と、現在の課題を語った。
チュー氏は八つの祈祷課題を挙げた。内容は以下の通り。
①中国本土出身者と香港出身者の対立問題のために
②新しいBNO移民のために奉仕する働き手が満たされるように
③教育、住居、社会福祉など、移民に対する英国政府の政策のため
④英国国教会による香港からの移民への対策のために。チュー氏も英国国教会の移民対策のための内部会合に参加する。英国国教会は多くの学校を運営し、子どもたちの教育に影響力がある。
⑤英国における東アジア人への人種差別問題のために
⑥移民が英国での新生活に適応できるように。多くの移民が仕事がなく、英語に習熟していない
⑦楊牧師死後の諸手続きや家族の慰めのために
⑧楊牧師が英国で開拓した三つの香港人教会のために
【高橋良知】
(クリスチャン新聞2021年10月17日号掲載記事)