ラブ・ソナタ山形「ゴスペルナイト」で佐藤氏 「最悪が来た次は最善しかない」 昨年中止、今年は対面・オンライン併用で

韓国オンヌリ教会(イ・ジェフン主任牧師)と山形のプロテスタント教会との協力による伝道フェスティバル「ラブ・ソナタ山形」(同実行委員会山形主催)。が10月27、28日、山形市双葉町のやまぎん県民ホールで開催された。新型コロナ感染拡大で1年延期となったラブ・ソナタ山形は、対面とオンライン併用、28日の本大会は韓国と日本との二元中継という、今までにない形で開催にこぎつけた。

27日夜のゴスペルナイトでは、最初にクリスチャンロックグループ「サルーキ=」が会場を盛り上げた。会場の座席スペースでは感染防止対策のため歌えなかったが、ボーカルの千代延大介さんが「声は出せないけれど、立ってジャンプしたり手を振ったりできる。手を振って感謝を表しましょう」と導くと、参加者のほとんどが応答し、立ったり、ジャンプしたり、手を振って、会場が盛り上がった。

サルーキ=のライブで盛り上がる会衆。円内は手話継訳

続いて、「山形県の献身者」ということで、齋藤航大さん(チャーチ・オブ・ゴッド酒田キリスト教会副牧師)、絵本作家のかめおかあきこさん、チャーチ・オブ・ゴッド大江町キリスト教会のメンバー3人(ソプラノ、ベース、ピアノ)で構成された「トリオ・グラシア」が紹介された。齋藤さんは韓国のゴスペルソング「主はあなたを守る方」をギターソロで演奏。その繊細で美しい音色が会衆、視聴者を魅了した。かめおかさんはインタビュー映像という形で紹介され、トリオ・グラシアは「アメイジング・グレイス」を演奏し、神様を賛美した。
また、ワーシップリーダー中山有太と賛美チーム「プレイズ・ステーション」が賛美を導き、会場が一つとなった。 メッセージは、山形出身の佐藤彰氏(保守バブ・福島第一聖書バプテスト教会牧師)。東日本大震災では、福島第一原発事故により故郷を追われ、教会のメンバーらと共に各地を転々とする避難生活を送ったが、「主が人の子らを、意味もなく、苦しめ悩ませることはない」(哀歌3・33)を引用し、「すべての痛み、涙には意味がある」と話す。「教会って不思議だな、ということを体験した。何の予告もなしに幾つかの教会は消え、教会のメンバーはバラバラになり、泣きながら、おろおろしながら旅をした。でも、一緒に旅をした人が洗礼を受けたりもした。悲しいんだかうれしいんだか分からない旅だった。これらの経験をして言えるのは、大丈夫、希望はある、ということだ」

佐藤彰氏

イザヤ43章18~23節を引用し、こう語った。「震災の頃の私の口癖は『何でうちの教会だけが』だった。でもそう口走っても未来はない。いつのまにか『一歩でも半歩でも前に進むしかない』が口癖になっていた。これだけボディーブローを受けたまま立ち直れないのでは悔しすぎる。必ず新しい自分に、教会になる、でなかったら自分を赦せない自分がいた。目の前は荒野、それでも主と共に前進しようって。自分の力で? 否、神様がおられるから。全身が震えるような、驚くべき神様の臨在感によって、『必ず、わたしは荒野に道を、荒れ地に川を設ける』(19節)。それは、旧約時代の昔の物語ではない」
「目の前が荒野でも一巻の終わりではない。4年前、クロアチアで骨折して、ストレッチャーで運ばれ大手術を受けた。一生歩けなくなるかもしれないとも言われた。ところが、日本に戻ってきたら、『何という手術だ!』と医師に驚かれた。執刀したのは名医だった。日本に戻って成田近郊の病院に移ったが、そこはリハビリに特化したすばらしい病院だった。最悪が来たら次は最善しかない。だから皆さんにも希望がある」

感染予防対策のため間隔を空けて座る参加者

「人生には嵐もあり穏やかな時もある。理解できないこともある。しかし、天を仰ぎ、涙を拭いて、過去に縛られず、目の前の困難に負けないで、神様が開いておられる未来に向かって、救い主イエス様と一緒に前進していきませんか。神様の愛、イエス様の十字架の御救いを、神様は私たちに「与えてくださる。『私はイエス様を信じます』と言って、心の扉を開き、イエス様をお迎えしてください」と語りかけた。
本大会は28日夜に開催された。(次号で詳細)