1月10、11日、オンラインと三つのサテライト会場で開催された「第24回断食祈祷聖会2022」(同実行委員会主催)。講演Ⅰでは、元参議院議員の木俣佳丈氏(ミッション・コネクト代表)が「温暖化と人口増減」をテーマに講演した。(1月23日号で一部既報)
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最初に、最近の温暖化による地球環境の悪化について述べた。「2010年から19年までの10年間、温暖化で住む所を失った人が世界で2千150万人いる。この数は各地の紛争で逃げてきた難民の2倍。ここまま進むと、50年には南アジアだけで4千万人、全世界で何億もの人が住む場所を失う。これを食い止めなければならない」
環境問題には、政治的思惑もからんでくると言う。「EU戦略はバブル方式で、国単独でなくまとめて~%削減というやり方をやっている。一方、資源小国の日本は省エネ先進国で、環境負荷で言うとEUより低い。今、国連がSDGsということで全世界に発信している。日本はいろいろ言われているが、今までの経緯を見ると、環境問題に対して日本はかなり世界をリードしていると思う」

木俣佳丈氏

「SDGsの目標期限は30年で、あと8年。8年は長いか否か」と木俣氏。「体の80兆の細胞は6年で全部入れ替わる。10年前、1年の成長率が日本の3分の1だった中国が、今では日本の3倍になった。東京の丸の内は先進国の首都の中で最も変化した。10年前は閑散としていたが、今では丸の内の上場企業だけでGDPの23%を占める。また、あと5年でリニア新幹線が東京と名古屋を40分で結ぶ。8年は、都市の骨格が相当変わる期間だ。そういう中でCО2削減を考え、国を、世界をどう変えていくか。それは法と条約を変えることになる」

(後半で参議院議員時代の経験をもとに、21世紀の価値観構築について語ります。2022年1月30日号掲載記事)