[レビュー1]絶望から解放され、「助け手」の働きに 『愛は勝利です』評・千葉明徳
この本のはじめに、池田博牧師はこう記しておられます。
「二歳で父を亡くし、それ以来祖母とつつましく暮らしてきた登喜子。十三歳から、骨髄炎がもたらした七年もの病床生活。貧しさゆえに医者にもかかれず、痛みと高熱にうなされ、寝返りもできず、孤独と不安の中でひたすら耐えるしかない過酷な日々。孫娘には回復の見込みがないと知って、絶望してしまった祖母。二人は人生の荒波に飲み込まれて、滅びる寸前だった…」。
「私たちが滅び失せなかったのは、主の恵みによる。主の憐れみは尽きないからだ」(旧約聖書 哀歌3・22、
新改訳第三版)。私はこの本をすべての人にお勧めしたいと思います。特に求道中の方々、まだ、信仰を持っていない方々に非常に分かりやすく福音の真理が具体的に解き明かされています。また、若い伝道者、クリスチャンの方々にも非常に参考になると思います。教会形成を願っているすべての人に非常に具体的でわかりやすくその秘訣が書かれています。
登喜子牧師の決定的癒やしはこの本の59頁以下の「主は癒やしてくださった!」に書かれています。
その前に一人の全盲のクリスチャンと出会い、神山牧師との出会いによって、彼女は罪を悔い改めてイエス様を主と受け入れ信じました。それ以来、病の中にあっても絶望から解放されて希望に生きることができました。
イエス様との出会いが決定的な人生の転換点となりました。
さらに癒やしを体験した後、救霊のビジョンが与えられて神学校に進み、そこで池田牧師と出会います。
池田牧師の助け手として用いられますが、何よりも祈りの人として、牧会を助けます。池田牧師は開拓当初から二つのビジョンが与えられていました。それは「海外宣教とコミュニティチャーチの形成」でした。
そのビジョンがさらに明確化され、「ミッション3000」に発展します。牧師の悔い改めにより、教会員との霊的つながりが深化され、ビジョンの共有によって、さらに息子さんたちの思春期の摂理的導き、協力によって、教会はさらに大きく成長しました。信仰継承、子育ての分野でも教えられることが多くあります。(評・千葉明徳=ニュータウンチャペル協力牧師)
『愛は勝利です キリストの愛が織りなす奇蹟の人生』
池田登喜子著、いのちのことば社 1,980円税込、B6判