難民避難場所となっているルブリン市内の教会(写真提供=ハンガーゼロ)
ポーランドのルブリン市内の教会内(写真提供=ハンガーゼロ)

ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構)は、3月21日に緊急支援活動への人的協力として、近藤高史総主事を含むスタッフ3人による緊急支援チームをポーランドに派遣する。3人は4月上旬まで現地で様々な支援活動や情報収集を行う。
国際飢餓対策機構(FHI)はウクライナ隣国であるポーランドのルブリン市とスロバキアに拠点を確保。現時点での活動計画は、第1~3段階まで策定する。第1段階は、食料や生活支援キットの配布と、ポーランドにいる難民の一時避難場所を提供。第2、3段階は停戦を見据え、心のケアや居住区への帰還支援、生活再建などに取り組む意向だ。今後の状況によって計画は変更することがある。

ルブリン市に設置した一時避難場所(写真提供=ハンガーゼロ)

第1段階では、ウクライナのキエフ、チェルカースィ、メルトポリに留まっていたウクライナ人への食料・緊急キットの配布(3月に入り戦闘激化で中断)と、同ウジホロドで戦火を逃れてきた国内避難民とスロバキアに逃れた難民への食料提供(計2千800食)を実施した。戦闘が激化している東部で避難できない2万人に、緊急支援キットの支援も行った。さらにポーランドのルブリン市内で、難民のための一時避難場所(滞在最長1年)を設け、難民の避難生活をサポートしている。また難民の避難場所として助けているルブリン市内のキリスト教会もサポートしている。

ルブリン市の一時避難場所の子どもたち(写真提供=ハンガーゼロ)

派遣スタッフらは、3月初めに単身ポーランドに入り、いち早く難民支援をしているフルート奏者のソン・ソルナム氏(ハンガーゼロ親善大使)の活動にも協力する。ソルナム氏は、ウクライナから鉄道でポーランドについた難民の心を癒やそうと、駅のホームや構内でのフルート演奏を行うだけでなく、国境を徒歩で越えてきた母子家族らのために、難民が最初に行かなければならない「移動センター」や首都ワルシャワまで、自ら用意した自動車(10台ほど)で送迎するボランティアをしている。

送迎ボランティア活動をするソン・ソルナム氏

ハンガーゼロでは、ウクライナ緊急支援募金を募っている。送金方法は郵便振替またはウェブサイトから直接クレジットカード決済で。【郵便振替】00170-9-68590 日本国際飢餓対策機構、ウエブサイトURL https://www.jifh.org 。記入欄に必ず「ウクライナ緊急援助」と明記。問い合わせはTel072-920-2225、ハンガーゼロ広報まで。

ワルシャワのホテル避難者に食料提供(写真提供=ハンガーゼロ)