日本のワーシップソング、CCMの草分けで、長年にわたりキリスト教界の音楽シーンを牽引してきた小坂忠氏(フォースクエア・秋津福音教会宣教牧師)が、4月29日全身がんによる肝不全のため亡くなった。74歳だった。

1966年、18歳でプロデビューした小坂氏は、現在の「J-POP」につながる日本のポピュラー音楽界を切り拓いてきた草分けの一人である。商業音楽の世界で華々しい活躍を見せた10年後、28歳でクリスチャンとなってからはゴスペルシンガーとして活動。1978年、日本初のキリスト教音楽レーベル「ミクタムレコード株式会社」を、妻でプロデューサーの高叡華氏とともに設立し、以後「出会いのコンサート」「ジェリコジャパン」「プレイズナイト」「マーチフォージーザス」などのコンサート、音楽伝道活動に加え、「ワーシップセミナー」「ミュージックキャンプ」などを通し、多くのクリスチャン音楽家を世に送り出し、日本のキリスト教音楽全体に大きな影響を与えてきた。91年からは牧師として現在の教会に奉仕ししてきた。

高氏は、小坂忠氏のサイト上に「お知らせ」として、次のように記した。

4月29日 10時43分
牧師そしてシンガーソングライターの小坂忠は、5年前に発症したS字結腸癌から転移した全身癌による肝不全との闘いを終えて天に凱旋しました。
デビューから55年の幸せな音楽人生でした。セキュラーミュージックとクリスチャンミュージックの両方で多くの人々に愛され愛唱された事は身に余る光栄でした。
これまでのご厚情を心より感謝いたします。
「これらの人々はみな、信仰の人々として死にました。約束のものを手に入れることはありませんでしたが、はるかにそれを見て喜び迎え、地上では旅人であり寄留者であることを告白していたのです。~中略~ しかし、事実、彼らは、さらにすぐれた故郷、すなわち天の故郷にあこがれていたのです。」新約聖書ヘブル人の手紙より
トラミュージック 小坂 高 叡華