近江平安教会50周年 青年たちとこれからの教会を考える
11月6日は日本基督教団近江平安教会の創立50周年だった。記念礼拝では、私が「夢と幻」と題して、ヨエル書3章からメッセージを語った。かつては、教会学校でも60人からのキャンプをしていた教会も、今では子どもの参加はゼロ。通常の礼拝出席者も10人ほど。そのほとんどが高齢者であるという現実にある。しかし、神は夢と幻を与えてくださる。
この日のために、役員会では三つの企画を立ち上げた。①50周年記念誌を編纂する。②教会員伊藤愛さんの個展を開催する。③ミニバザーをする。中でも問題は、ミニバザー! かつての隆盛期には、教会の前庭にテントをはり、うどんやヤキソバを作り、家庭で使わないものを持ち寄って、地域の人も訪れ、それはそれは楽しいバザーが展開したものだった。ところが、現状は教会員の中から、「もうしんどい」「バザーをやるエネルギーがない」との率直な意見が出された。そこで一計を案じた。自分たちでやるのではなく、京都で学ぶ神学生・青年たちに来てもらって、やってもらおう! と。
当日は5人の青年たちがそれぞれの教会での礼拝を終えて、近江平安教会に集まってくれた。前庭の中で、香り高いコーヒーをいれてくれ、駄菓子をつまみながら、交流することができた。プログラムの後半は、青年と教会員とが「これからの教会」「居場所」をめぐって率直な対話を重ねることができた。
そしてこの日参加した神学生の佐々木結さんから「これからの教会」にむけて次にあげる四つの提言をいただいた。
・教会は個性を明確にしよう。
・教会は異なる個性の教会と協力しよう。
・教会は「伝統」や「慣習」から自由に発想しよう
・個性以前に排除をやめよう。
若者の「幻」が老人に「夢」を与えてくれた一日となった。
(2022年12月18・25日号掲載記事)