1月22日、日本基督教団草津教会(滋賀県草津市)を会場として「これからの教会を考える」ワークショップが行われた。参加者は15人、滋賀の五つの教会からの参加があった。
この日講師を務めたのは、小さい頃から東京の教会で育った神学生佐々木結さん(同志社大学神学部歴史神学博士課程在籍)。佐々木さんは最初にインターネットのゲームで仮想のどうぶつの森をつくる、その作り方で、参加者に自由に自分が新しくつくる教会を発想するところから話を始めた。

講師の佐々木結さん

新たに教会をつくるとしたら、どんな人に声をかけるか?どこにつくるか? その教会の特徴は?など。遊び感覚で心と頭を柔らかくして、どんどん本音が出るような柔らかな空気がかもしだされてきた。
次に佐々木さんは、教会やキリスト教に関わる、自分史を語り、今の教会が抱えている特徴・問題点を提起した。佐々木さんの提起をうけて、小グループに分かれて、「教会の現在」「教会の未来予想」「教会の将来への理想」を語り合った。高齢化、信徒の減少、バーチャルな世界とリアルな世界の乖離(かいり)、経済的困窮、信仰の継承など色々な問題点が共有された。

講師の佐々木さん自身が出された「10年後の教会」の姿は、「団塊の世代」の不在、代務牧師の増加、疲れる場所としての教会など。その現実を踏まえて、佐々木さんは「教会の将来への理想」を次のように提示した。

・最期まで教会と繋がり続けられるように(送迎、オンライン)
・教会の垣根を超えた協力関係で、これまで以上に楽しく!
・地域の人たちと協力し、ますます地域社会に根ざす!
・牧師がいなくても豊かな教会。
・牧師の多様な働き方。「4教会2牧師」。兼業牧師「半牧師、半X」。

参加者はとても刺激的な貴重な時間に、閉会後も立ち去りがたく、引き続いて意見交換する姿がみられた。(レポート・鳥井新平=日本基督教団近江平安教会牧師)

2023年02月12日号 03面掲載記事)