彼らを”神の塩”に変え日本へ

「第25回断食祈祷聖会2023」(同実行委員会主催)が1月9、10日、「御霊によって歩もう」をテーマに蓮根バプテスト教会(メイン会場、東京・板橋区)、赤坂教会(サテライト会場、東京・港区)とオンライン併用で開催。初日の講演➁では、稲富祐一郎氏(ゴスペルシロアム教会・パロマキャパニーズバプテスト教会牧師)が「献身者の興起」と題して語った。
【中田 朗】
◇  ◆  ◇
稲富氏は 韓国教会青年部の牧師として3年間ミニストリーをしている時、海外にいる日本人留学生への伝道ビジョンが与えられ、アメリカのJCPN(ジャパニーズ・チャーチ・プランニング・ネットワーク)を通じて現在、米ロサンゼルスとサンディエゴの教会を牧会。今年で9年目になる。以下は講演の要約。

─私はミニストリーの中で、次の二つを大事にしている。第一は、真の礼拝者。最初は、クリスチャンでない留学生も喜べるようなオープン礼拝を月1回持っていたが、予想に反し一人も救われなかった。何が間違っていたのか考えた時に、礼拝は救われた民が捧げるものだと気づいた。そこで「真の礼拝者になろう」ということで1年間続けたところ、その年、どんどん救われる人が起こされた。礼拝にはクリスチャンでない留学生たちも来るが、主の臨在の中で彼らも変えられていく。アメリカの教会を借り、設備も整っていない制限された中でも、一人一人が心を注いで礼拝を捧げる中で、神様は豊かな祝福を与えてくだっているのを、体験している。

稲冨祐一郎氏

第二に、真の交わり。私の教会の礼拝後のイベントは、若者たちが私の家に来て一緒に夕食を共にすることだ。初めは5人だったがどんどん増えていき、コロナ前は毎週50人が集まった。簡単な料理でも彼らは喜び、私たちの手料理をひしめき合いながら食べる。その後、ゲーム、賛美、祈り、交わりをし、その中で彼らが変わっていく。
この二つ以外はほぼしていない。理由は、建物もなく、週日は会えず、物理的に教育が不可能だからだ。日曜日の1回しか会えないし、この1回もできることが限られる。だから、この二つが私たちにできる最大限だ。
次に、神様から私に与えられたビジョン「神の塩 製造工場」について話したい。ヨシュア記6章にエリコの町のことが記されている。ヨシュアは「この町エリコの再建を企てる者は主の前にのろわれよ」(6・26)と語った。その後、アハブ王が再建したが、長子、末子を失うなど呪いが及んだ(Ⅰ列王記16・34参照)。エリコは水が悪く、流産の町として有名だった。だが、エリシャが水の源に塩を投げ入れることで水は癒やされ、流産はなくなった(Ⅱ列王記2・19~21参照)。
アメリカ西海岸には多くの日本人留学生が送られるが、神様は彼らを塩に変えることを願っている。私が牧会する二つの教会のニックネームは「神の塩 製造工場」だ、、、、、、、

2023年02月05日号   07面掲載記事)