今年の3月末に同志社大学を定年退職された石川立先生のご専門は聖書学でした。慣例に従って、大学で在学生・卒業生・教職員を前に最終講義「歩み出し:解釈学的神学」をされたのは1月の中旬でしたが、是非もう一度補講をお願いしたい、ということになり4月23日の午後、日本基督教団近江平安教会を会場にして自主講座として、石川立先生の学問の歩みと今後の研究計画をお聞きすることができました。教会員や神学生あわせて30名くらいの参加者の中には、石川先生の授業が受けたくて、神学部に入ったのに、入ってみたら退任されて、残念に思っていたという学生も複数おられて、大変意味の深い会になりました。

青春時代に学ぶことの意味に悩まれた石川先生が東大・京大・ドイツのチュービンゲン大学そして同志社と学問することの意味と喜びを淡々と語られたお話に参加者は世代を超えて魅了されました。また、この日の朝もたれた礼拝にも石川先生にメッセージをお願いし、講読詩編でたまたま読まれた箇所が23篇。これは石川先生の最近の訳業で「憩いのみぎわ」という表現を復活された箇所であったので、とても胸に響く礼拝となりました。(レポート・鳥井新平=日本基督教団近江平安教会牧師)