第七回日本伝道会議(JCE7)が9月に開かれる。準備を進める担当者らに現在までを振り返ってもらい、展望を聞く。第4回は開催地委員会委員長の羽鳥頼和氏(=写真=JECA・自由ケ丘教会牧師)。【高橋良知】   ◇  ◆  ◇
当初JCE7の開催地は「名古屋で」と声がかかっていたが、「名古屋の教会の人でも、『この地域の宣教協力は名古屋だけではない』という意識があった」と言う。
東海聖書神学塾、東海福音フェローシップ(TEF)、東海放送伝道放送協力会、東海宣教会議(TOCOME)など、「東海」の名がつく宣教協力の土壌が従来からある。「ビリー・グラハム大会を経験してきた先輩からも、名古屋だけで引き受けない方がいいというアドバイスもいただいた。ある意味自然な形で、『東海』として引き受けた。今まであまり地域意識がなかった教会とも、東海という意識を共有できればと思います」
「TEFは牧師たちの交わりとしての集まりだが、宣教協力の意図もあった。今回宣教協力の窓口を担う働きになる」と話す。

羽鳥頼和氏

東海地域約200の教会協力で福音宣教を考えるTOCOMEは、2017年に9年ぶりに開かれた。「愛知県を拠点にしていた、マイケル・オー氏(世界ローザンヌ運動総裁、キリスト教聖書神学校創設者)を招いて、グローバルとローカルの宣教を考える機会となった」と話す。
コロナ禍のただ中でのJCE7の準備の開始だった。「今回はZoomを駆使して毎月会議をし、準備を進めることができた。ITに積極的な先生が毎回準備してくれ、開催地委員会が開かれると数日以内に、ホームページに報告書がアップされました」
開催地委員会として地域の宣教協力の発展を願い、ビジョン「神の国のインフルエンサーとなる」(コロサイ1・6、マタイ5・13)を掲げた。
このビジョンを表わす具体的な働きが「S&Lネットワーク」だ。地域で様々な得意分野をもつ信徒をつなげる。東海発の取り組みとして、13あるJCE7プロジェクトの一つにもなった(次号で詳細)。「3年はJCE7プロジェクトとして、その後は、TEFが受け皿となって継続できればと思う。スポーツや里親など、働きの共有が可能ではと思っている。高齢化で新しい世代を求めているグループもあり、既存の働きにとっても期待となる」と話す。
JCE7本大会前日の東海フェスティバル(9月18日)について、「顔なじみとの再会のみならず、新しい人たちとの出会いにも期待。連休なので、信徒の方々も参加しやすいと思う。9月にしたのは大学生が参加できるようにとの思いもあった。学生宣教団体に声をかけている」と語る。
昨年9月の1年前大会では台風が直撃した。会場がある岐阜市の教会とも連絡をとり合って、なんとか開催できた。「オンライン登録フォームで、参加者に連絡することができた。不測の事態に対応するための教訓になった」と振り返る。
最後にこう勧める。「宣教協力のモデルケースとして東海を見てほしい。『神の国のインフルエンサー』という言葉もどこで使ってもらってもいい。交わりとともに、日本の宣教を共に分かち合い、一つの共同体として、宣教協力に向かっていきたい」(つづく)

2023年07月02日号   07面掲載記事)