レポート 阿見高洋=「ラブ・ソナタ宮城」事務局長

16年ぶりの開催となる「ラブ・ソナタ宮城」が10月11~12日、仙台市の仙台サンプラザホールで開かれた。テーマは「NEW BEGINNING」。

11日のリバイバルセミナーは会場に千100人、YouTubeで千770人が参加した。12日は午前と午後にセミナー開催。韓国からは57人、日本は県外からも含めて115人が参加した。夜のラブ・ソナタでは会場に千548人、YouTubeは449人だった。その夜、イエス・キリストを心にお迎えする決心をされた方々が168人起こされた。主の御名をほめたたえます!

韓国オンヌリ教会のハ・ヨンジョ牧師(故人)が受けた日本への宣教の思い、イ・ジェフン主任牧師をはじめオンヌリ教会の皆様が受け継いで、継続して日本に流し続けてくださっている宣教の思いと神様の愛に深く感銘を受けている。

今回、実行委員長の永井信義先生が、「今までと違うラブ・ソナタをしましょう!」と宮城県内に呼びかけられ、御賛同くださる先生や宣教師、若い信徒の方々が集まり〝宮城チーム〟と名づけて準備がスタートした。私は今回、事務局長という大役を担わせていただき、多くのことを学ばさせていただいた。

今回のコンセプトは〝若者向け〟にしていくこと、また〝日韓合同〟だった。
若者向け、という部分においては堅苦しい雰囲気をできるだけ作らないようノーネクタイ・カジュアルフォーマルで洋服からも配慮した。ラブ・ソナタ開催の曜日は33回目の今回でも、今までと同じように平日の水曜日と木曜日。これは毎回来てくださるボランティアの方々が主日には韓国のそれぞれの教会の礼拝に出られるように、など様々な配慮からこの伝統ができた(今回は約700人の韓国人ボランティアメンバーが来てくださった)。

だが、果たして平日の夜に若者は集まるのだろうか? という疑問が私の中であった。「平日ではなく週末開催はできませんか?」そんなラブ・ソナタの型を破ろうとするところから宮城チームの準備はスタートし、幾度も韓国本部の担当牧師先生やスタッフに仙台に来ていただいては、思い切ったご提案をさせていただいた。本部の皆様の忍耐とご理解には感謝しかない。

日韓合同のために、講壇に立つ人は必ず韓国の先生と日本の先生、とした。特にリバイバルナイトの賛美の機会は日本語と韓国語両方で、導いていただいた。反響はとても良かった。

「実行委員会」という言葉をなくしたり、「協力教会」という言葉も使わないよう心掛けた。様々な先生方に参加のお声かけをすると明らかに〝超教派疲れ〟している様子が見受けられた。本来宣教のためにお互いに協力する地域教会の関係が、「ラブ・ソナタ開催のために協力する教会」と捉えられてしまうと、時間もエネルギーも経済も取られてしまい結果関わる牧師が疲弊する、という構図が生まれてしまう。

今回は運営上そのようにならないよう本部の定めたフォーマットをいくつかカットさせていただき、できるだけ役割を減らし簡素化した。「関わると牧師が疲れる」超教派の伝道大会ではなく、このような大会を共にすることで牧師たちがつながりあったり、学びあったりして元気になり、大会が終わってからも継続して宣教協力が続いていくよう最初から方向性を決めていた。

今回の新しい試みは「ソーシャル・アクション・セミナー」の実施だ。東日本大震災から12年。被災地支援を振り返りつつ、包括的な福音の提示を社会福祉宣教をすることで表す大切さを共に学んだ。また、韓国の文脈においての社会福祉宣教のお話を伺うことができたことも大変有益なことだった。

この「ソーシャル・アクション・セミナー」はラブ・ソナタ終了後も地域の宣教ネットワークで定期的に開催し共に学んでいく。日本宣教のために多くの犠牲を払って下さった韓国オンヌリ教会の皆様に心から御礼申し上げます。主に栄光!

(2023年11月26日号   04面掲載記事)