記・大庭貴宣(キリスト聖書神学校教授・ジョイ・オブ・ジャパンセンター ディレクター)

2023年9月19~22日に岐阜県の長良川国際会議場で第7回日本伝道会議(JCE7)が行われました。今回は会議後の東海における具体的な宣教協力の現れではなく、神学校の働きを通して見える今後の「展望」を分かち合います。

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最初にJCE7に参加をした神学生の声を紹介します。キリスト聖書神学校(CBS)の神学生であるA・Kさん(23年度卒)は、会議の感想を次のように教えてくれました。「メイン・スピーカーの方々だけではなく、他の登壇者も若い世代であったことから、若い人の話も聞いてもらえると感じた。それで日本伝道会議との心理的距離感が縮まった」。実際にJCE7で礼拝場所の必要性を語った東京のベトナム語礼拝のリーダーであるナー姉妹に救世軍の方から会場提供があったことを受け「本当に聞いてくれることに嬉しく感じた」と喜びを分かち合ってくれました。さらに、この経験から「世代を超えた宣教協力の認識をどの世代でも持つこと、その認識を小さなことでも言動に表していくことが大切」と語ってくれました。

これが若い世代の神学生がJCE7によって励まされたことです。世代に違いがあるという認識を「おわらせ」、自らの考えも伝えていくことを「はじめる」意識を持っています。JCE7は若い世代に「世代間ギャップ」ではなく、多世代宣教の大切さを伝えました。この意識が若い世代における宣教協力の第一歩だと感じます。今年3月に埼玉で行われた日本YLG2024大会もまさに多世代宣教の大切さを表したものでした(参考URLlausanne-japan-ylg.com、7面も参照)。

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次に神学校を通しての今後の宣教の展望についても触れたいと思います。私はJCE7宣言文作成委員会の一員として「『おわり』から『はじめる』私たちの祈り」を作成しました。祈りの中に次の文章があります。「教会が直面している困難も多面的かつ深刻です。多くの教会で高齢化が進み、献身者の減少が顕著です。兼牧や無牧の教会が増え、教会の合併や閉鎖、奉仕者の燃え尽きが止みません」。 神学校教員として「献身者の減少が顕著」であることは感じていることです。同時に「奉仕者の燃え尽き」も大きな課題です、、、、、

2024年05月19日号 06面掲載記事)

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