サラ・ヤングさんしのぶ講演会 弱いときこそ、覚える平安
ヤングさん
『わたしは決してあなたをひとりにしない』の著者で、昨年8月に亡くなったサラ・ヤングさんを偲んで、夫であるスティーブン・ヤングさんによる講演会が7月26日、本郷台キリスト教会(横浜市)を会場に、オンライン併用で行われた。同書は現在35か国語以上に翻訳され、累計で4千600万部以上を発行している。当日は、サラさんの著書の翻訳者である佐藤知津子さんのあいさつ、またサラさんの著作に大きな影響を受けたという、元アメリカ大リーグの野球選手で阪神タイガースでもプレーしたマット・マートンさんによる証しもあった。
訳者、野球選手、夫らが回顧
佐藤さん
佐藤さんは、12年前病院で夫の手術の終わるのを待っている時、初めてこの本を読んだ。「あのころは、光のささない闇の底のような時期でした。そのとき読んだのは、英語とか日本語とかを超越した、イエス様ご自身が私の魂に語ってくださった命の言葉でした。サラ先生が病の中でつづられた言葉が私の霊も心も魂も救ってくださったのです」と語った。
マートンさん
マートンさんは、「平安はどこから来るのか」と問いかけ、「それは、自分の人生で多くの浮き沈みがあった中でも、イエス様の臨在の中にある時だ」として、「サラはその著書を通して、私たちをいつもイエス様の方に向けさせてくれた。私も他の人をイエス様の方に向けさせることができればと、願っている」と語った。
スティーブンさんは、星野富弘、三浦綾子、エミー・カーマイケルなどの名前を挙げて、話を始めた。「彼らはみな、自分の作品を通して神を崇めたいと思っていた人であり、みな肉体的な病を持っていた。サラも彼らと同じだ。彼らはみな、イエスにあって本当の自由を体験した」と言う。
信仰を持つ前の彼女は、聡明で理知的で高校でもトップクラスの成績だったが、それほど頑張ったのは、いつも家族の中で優秀な姉と比較されていたことが一つの理由だという。奨学金を得て大学では心理学と哲学を学び、優秀な成績で卒業したが、彼女には人生の意味が分からなかった。
神学者のシェーファーの本に出合ったことが彼女の人生を変えた。スイスのラブリで3か月間学び、クリスチャンになった。アメリカに戻って神学校に入学し、そこでスティーブンさんと出会い、二人は結婚した。サラさんは、毎日の瞑想の中からメモを取っていたが、それはラブリである人から、「毎日感謝のことばを書くようにしてみたら」と言われたのがきっかけだった。それは、亡くなるまで続いた。
実家に戻った時に、畑の中を散歩してダニに刺されたのが原因で、ライム病にかかり、病との戦いは20年以上続いた。その病の中で、書き溜めたものが出版されることになり、3冊の本を出版した。
「サラは、イエス様がいつも共にいてくださることを覚えていました、、、、、、
(2024年08月18・25日号 07面掲載記事)