7月29日、竿代照夫・晧子夫妻を東京・千代田区のお茶の水クリスチャン・センターに迎えて、D6講演会がもたれた。登録参加者は190人だった。
講演1で竿代照夫氏は、申命記6章を新約の今日的意義から考えることが大切であると語った。  (1)「あなたの神、主を愛しなさい」とは、神さまが私たちを愛してくださったことがわかるときに、自然に生まれてくるもの。第一ヨハネ4章16~19節に目を向けると、私たちが神さまを愛する前に、イエスさまの十字架によって圧倒的な神さまの愛が示されたことがわかる。だからこそ、私たちは申命記6章の「主を愛する」という命令を生きることができる。
(2)申命記6章では、神に愛されていること、神を愛して生活することを、生き方によって伝えるようにと語られる。親が喜びをもって主に仕える姿を通して、子どもは神さまを愛することを体験的に学ぶ。申命記6章のスピリットは、命令ではなく、イエスさまの恵みによって私たちが神さまを愛する者へと造り変えられ、そこに生きることが可能となったこと、それが家庭で、社会で人々に伝わることである。ここに申命記6章の今日的意味がある。
講演2で、竿代晧子氏は、イムマヌエル綜合伝道団創設者の蔦田二雄氏夫妻との出会いを通して、信仰継承と家庭礼拝の大切さを教えられたと語った。家庭礼拝において、家のもっとも大切な土台は、神さまを信頼することだと家族全員が知り、体験するのだと。聖書を土台とした家庭礼拝を続け、今も夫婦で続けている。子育てでは、厳し過ぎたことに気づいて反省し、子どもたちに謝ったこともある。その経験から、家庭での信仰育成について四つの提案をされた。①ほめて育てること、②親の理想を押し付けるのではなく、その子をありのまま受け入れること、③子どもたちを怒らせてはならないこと、④主の教育と訓戒を大切にすること。それは聖書を教え、祈ること、主に信頼する恵みを教え、教会生活を子どもたちと楽しむこと。家庭には多くの課題がある。それに向き合い取り組むこと。決して遅すぎることはない。今からでも関係の回復は可能であること、神さまは必ず助けてくださると語り、講演を結んだ。
続いて竿代氏はクリスチャン家庭で育てられ、教会と家庭とは隔てのないもの、教会中心、キリスト中心の家庭だった。ケニア宣教師時代、伝道の中心は、チームを作って地域家庭を訪問し、伝道する方法をとった。多くの人々が家庭伝道を通して信仰に導かれた。帰国してからは、教会と家庭、社会の接点をもつことに注力した。教会堂の一部を地域に開放し、自らも区の保護司として活動した。そして、自らの子育てについて、子どもたちにはイエスさまを信じて歩むのは楽しいことだという印象を植えつけるようにと願ったと語られた。最後に「私と私の家は主に仕える」(ヨシュア24・15)は、昔も今も私たちに求められている姿勢であることを強調して講演を閉じた。(レポート・D6ジャパン事務局)

2024年09月01日号 03面掲載記事)