第四回ローザンヌ世界宣教会議(9月22~28日)を終え、日本関係参加者に注目点や今後への思いを聞く。今回は、10月25日にオンラインで開かれた、日本YLGenオンライン集会(同委員会主催)の内容から。

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ローザンヌ運動の若手リーダーの大会「YLG(ヤンガー・リーダーズ・ギャザリング)」は、これまで国際大会が3回開かれ、第4回が2026年にブラジルで開かれる。今年3月には「日本YLG2024」が開催。その開催組織であった日本YLGはこの秋、「日本YLGen(ヤンガー・リーダーズ・ジェネレーションズ)」に改称した。「大会だけで終わるのではなく、『旅の友』として、継続的に励まし合い、学び合い、整えられていくことを目指」し、恒常的に活動する組織となった。共同代表の一場茉莉子さんが解説した。

―「YLG」のG(ギャザリング)は大会そのものを指す。国際大会から次の国際大会までの10年間の旅路の中で、若手リーダーの成長に伴走しながら励まし、仕え、福音宣教の友として育ち合う交わりとして10年間コミットする活動を、「Gen(ジェネレーションズ)」と呼ぶ。日本大会を終えていよいよ、友となる旅路を本格的に開始するにあたり、国際委員会とビジョンを同じくする日本委員会も改称した。
謙遜で誠実なリーダーとして形作られることを目指す。福音宣教のために育ち合い、真の友情を築く場所になる。若手だけでなく、一歩、二歩先を歩んでいるメンターの先輩に伴走していただきながら、世代を超えて共に歩む旅をする。これが私たちの目指していること。謙遜と友情を土台とする新しいリーダーシップの文化が日本の教会に生まれることを願う。牧師や働き人だけでなく、信徒、社会人、子ども、すべてのキリスト者が神の国の宣教に召されている。友として交わりを深めていくことを楽しみにしている。―

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謙遜と友情で ともに教会をたてあげる

ローザンヌ運動の始祖ビリー・グラハムが定義した、運動の六つのスピリット「謙遜」、「友情」、「学び」、「祈り」、「協力」、「希望」それぞれに基づいて、世界宣教会議の参加者6人が、報告と証しをした。

リョウ・ガレイさん(OM日本宣教師)は「謙遜」について。
―「コリアンナイト」では韓国のキリスト教の歴史が順に振り返られた。その着地点は、大教会の裏に分裂の問題や競争心が生まれ、教会や牧師の不祥事もあることを、5千人の参加者の前で「私たちには悔い改めが必要です。ともに祈ってください」と正直にさらけ出すことだった。そこに謙遜さを見た。私が受け取ったチャレンジは、自分の弱みや葛藤を、教会の兄弟姉妹に素直にさらけだすこと。お互いのメンツよりも本音でぶつかりあえるような関係ができているかどうか、問いかけられた。―

川上望さん(トリニティーチャーチ富山牧師)は「友情」について。
―出会いと交わりの中で御国の前味を味わったが、これからだ、とも思った。教会の牧者として3つの行動をしたい。
①教会員の遣わされている場所のために祈りたい。兄弟姉妹を愛し、神の栄光を表すことができるよう励まし力づける教会でありたい。
②迫害下の国のために祈りたい。破れに目を向け、被造物の美しさを味わう教会でありたい。
③競争でなくコラボレーションをしたい。競争は福音を妨げる。友情を築き、自分の団体の旗ではなくキリストを高く掲げる教会でありたい。―

(つづく)

2024年11月24日号 03面掲載記事)