明治学院大学創立150周年記念企画「変動期における平和学の課題」連続講演会(同大学平和研究所〔PRIME〕主催)の第7回目が1月10日、東京・港区白金台の明治学院大学で開催。政治学者で元PRIME所長の浅井基文氏が「『第9条の人類史的意味』’戦争を違法化するということ’」をテーマに講演した。
 浅井氏は「’人間の尊厳’を物差しにして考えると、暴力、戦争などで人間の尊厳を奪う、力による平和観は絶対ありえない。人間の尊厳と親和性があるのは力によらない平和観だ。人類は力によらない平和観へ移行しなければならないと考える。だから第9条は人類史的意味をもつ」と強調。「1947年に作られた憲法なのに、鋭い洞察、先見性をもっている。私たち日本人はこんなにすばらしい憲法をもっているのに、自分たちの代で終わらせてしまったら、人類社会に対して申し訳ない。私たちはひるむことなく、改憲運動に意義申し立てをしていかなければならない」と力を込めた。(中田 朗)