7月2縲・日にスイス・ジュネーブで開催された世界教会協議会(WCC)中央委員会で採択された「核から解放された世界へ」(Statement towards a Nuclear-free World)の全文翻訳の確定版が完成した。

2014年7月2‐8日 世界教会協議会(WCC)中央委員会にて採択(D.マッキントッシュ/川上直哉 共訳)

声明:核から解放された世界へ

 核(原子力)の爆発と事故、そして脅威が大惨を引き起こいる場所で「世界教会協議(WCC)第十回釜山総会」は開催されました。北東アジアこそ、戦争のめに 核兵器(原水爆)が使用された地球上唯一の場所です。そして今日、この 地域全そして今日、この 地域全そして今日、この 地域全そして今日、この 地域全そして今日、この地域の全ての国家が、核を保有しているか、米国が備蓄する核兵器(原水爆)を頼りにしています。東アジアには100余の核発電所(原子力発電所)があり、さらに多くの核発電所(原子力発電所)立地計画があります。それは経済力を示すものであると同時に、「フクシマの悲劇 」を思い出させるものであります。そしてこの度総会が開催された)韓国は、世界で最も核発電(原子力発電所)が密集している国です。
 
 核発電所(原子力発電所)の傍で生き、そして、敵国の核兵器(対立する核勢力)敵国の核兵器(原水爆)の射程範囲内に生きる。そうしたなかで、北東アジアの良心と勇気ある人々は、自分たちの社会が歩んでいる軍事的・経済的な道のりを見詰め、深刻な疑問の声をあげていますi。

 核兵器(原水爆)は、本当の平和と、決して一致しません。爆風・熱線・放射能といった言語を絶する苦しみを、核兵器(原水爆)はもたらします。時間や空間をやすやすと超えて広がる破壊を、核兵器(原水爆)はもたらすのです。核兵器(原水爆)の破壊力は見境がなく、その影響力は比類ないものです。核兵器(原水爆)は、それが存在する限り、人間への脅威を突きつけるものとなります。

 市街地こそ、核兵器(原水爆)の主な標的となります。ヒロシマ級の小さな核爆弾百個で都市を攻撃すれば、二千万ほどの人びとが死に絶え、また時間を経てその二倍から三倍の負傷者を出すことになります。更に、核兵器(原水爆)によって灰燼に帰した市街地から立昇る煤は、上層大気に広がり、地球規模で気候を乱してしまいます。そしてその後十年程度の間、気温は低くなり、植物が成長する夏の季節が短くなるので、二億人が飢餓のリスクに曝されることになりますii。

 こうしたデータに向き合う中で、2013年、124の政府が次のように宣言しました。「核兵器(原水爆)はどんな状況下にあったとしても、二度と使用されてはならない。このことは、まさに人間の生き残りをかけた禁止事項であるiii。」しかしながら、核兵器(原水爆)を使用する用意があると明確に誇示することが、核戦略というものの常でした。また核を巡っては事故や計算違いが