2017年10月08日号 01面

第6回日本伝道会議(JCE6)が神戸で開催されて1年。次回JCE7(2023年)に向かって新しい協力の広がりと深まりを目指し、9月25、26両日、神戸市で2017JEA宣教フォーラム@KOBEが開かれた。日本福音同盟(JEA)宣教委員会、コイノニアネットワーク@神戸の主催で約100人の教職・信徒が参加、JCE6から生まれたものを確認し、日本宣教のこれからを共に考えた。【根田祥一】

日本伝道会議は09年第5回で、宣教協力の深化を意図して会議前から会議後まで続く15のプロジェクトチーム(PT)を立ち上げたが、継続が課題だった。その後JEAは日本伝道会議の7年ごと定期開催を決定。JCE6ではJCE7に向けて宣教課題に取り組むため、JEA専門委員会(神学・社会・援助協力・女性・宣教・青年)に対応してプロジェクトを組み直した。また6専門分野に対応した取り組みを各地域や各教団・団体で推進する「アナロギア」を提唱した。神戸では6アナロギア委員会が活動を続けている。
開会礼拝で神戸宣教協力会世話人代表の大嶋博道氏はヨハネ21章から、「伝道会議を機に様々なネットワークが生まれ、刷新・継続が求められている。人間のわざではなく神の主権が行われる場所(舟の右側)に招かれたイエス・キリストをコーディネーターとして、PTとアナロギアで豊かなネットワーク作りをしたい」と語った。
開催地委員会の鎌野直人氏がPTとアナロギアの全体像を概観。JCE6の主題「再生へのRe-VISION」から、「1年前に私たちは教会の宣教を見直し、PTにコイノニア(8人1グループの交わり)とアナロギアを加え継続している。これは終わりではなく始まり。7年毎の伝道会議が見直しの時。宣教協力のインフラストラクチャーを作ろう」と呼びかけた。
各PTから、JCE6後の取り組みを報告。概要は、今般出版された『再生へのリ・ビジョン 次の伝道会議〈2023年〉へのロードマップ』に、JCE6でのクリス・ライト氏の主題講演などと共に収録されている。「聖書信仰の成熟を求めて」、「痛みを担い合う教会」も各PT名の書籍を出版。環境コンソーシアム(持続可能な社会の構築)や、グローカル委員会(ディアスポラ宣教協力)の発足、福音・宣教理解を主題にしたフォーラム(日本社会と宣教)、国内災害対策フォーラム(災害対応を通して使える教会)、教会増殖ビジョンフェスタ(教会開拓、教会増殖)、青年宣教関係団体のサミットや日本青年伝道会議(青年宣教)などイベントの開催、女性リトリートで家族の問題を分かち合い(ファミリーミニストリー)、大嘗祭をテーマに信教の自由フォーラムやブックレット発行(教会と国家)などJEAとの連携も。「子ども」「日本宣教170▼200」はJCE6で発表した調査結果のデータブックを再版やCD化、「ビジネス宣教協力の次世代構想」はJCE6で構築されたネット上のサイボウズを積極活用するなど、情報共有の取り組みが進む。また同じ問題意識に基づき、地域集会で展開、教団内に部署設立や、ローザンヌ運動、4/14運動などどの国際的な連携の広がりもある。
公開集会では「日本宣教のこれからが見えてくる」を主題に、「日本宣教170▼200」PTのデータから30年後のプロテスタント教会の成長予測、「宣教協力とそのインフラ造り」PTや各種宣教ネットワークの現場から問題提起。それらを受け翌日、JCE7に向かっての課題をコイノニアで話し合った。
閉会礼拝で中西雅裕JEA宣教委員長は、宣教協力はネットワークによって「結び目」を作っていく働きが鍵であることを強調した。