「支援の現場から宣教を考える」阪神、東北、九州の教会、NGOら 九キ災 日本宣教フォーラムで
NPO法人九州キリスト災害支援センター主催の日本宣教フォーラム(3月9日、福岡市)が開かれている。パネルディスカッション1のテーマは「支援の現場から宣教を考える」。
東日本大震災後に宮城県で形成された、宮城宣教ネットワーク代表の大友幸一氏が基調講演。
宮城宣教ネットワークの、支援と伝道の統合、教団教派を超えた枠でのネットワーク形成、家の教会の取り組みなどを紹介。
中村陽志氏(九キ災副理事長、熊本ハーベストチャーチ牧師)が座長を務め、ディスカッション。阪神・淡路大震災の経験から小平牧生氏(兄弟団・西宮教会主任牧師)は「支える者から支えられる者へ」「経験を共有する交わりから人生の共同体へ」「過去の痛みや闇の部分に対しても共同体として目を向け前に向かうこと」などを提示した。
熊本地震の経験から諸藤栄一氏(九キ災熊本ベースディレクター)は、熊本ベースでボランティア参加人数9200人以上(18年2月末まで)、作業依頼1468件(17年12月末まで)という数字を挙げて、教団教派を超えた「キリストさん」としての働き、支援への目線、NPO法人化による社会的責任と時期災害へのネットワーク構築への備え、隣人となる教会の必要性を語った。
九州北部豪雨災害の経験から竹崎光則氏(九キ災理事、日田福音キリスト教会牧師)は日田ベースとなった働きを教会のビジョンとともに紹介。愛の証しの意義と支援作業を地域教会へ引き継ぐ大切さを述べた。
支援団体の立場から、日本国際飢餓対策機構理事長の清家弘久氏は緊急援助、復興支援、自立開発協力、持続可能な社会に対して、肉体的、精神的、社会的、霊的な必要という観点で災害支援を整理。
クラッシュジャパン代表理事の永井敏夫氏は支援をキーワードで振り返りながら、届ける、繋がる、拡がる、宣教から派遣へ、派遣から宣教へという視点を示した。
ワールド・ビジョン・ジャパン常務執行役員の片山信彦氏はNGOの観点から統合的宣教と協働の可能性を語った。
メディアの視点から金剄勲氏(CGNTV総括本部長)は東日本大震災の経験を踏まえた災害報道の対応について紹介。SNSによる迅速な取り組みについても話した。
この時期に合わせて、九キ災関係者の振り返りや考察をまとめた
『「キリストさん」と呼ばれて 支援の現場から宣教を考える』
(九州キリスト災害支援センター編、いのちのことば社)が刊行された。
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