弾圧と差別の背後には強者の思想2面、4面参照があるだろう。現代の病理として社会、教会の中に入り込み、カルトを生むこともある3面参照『暴力と人間—トゥルニエとグリューンを読む!』(工藤信夫著、ヨベル、千728円税込、四六判)の著者は暴力や盲従の問題についてトゥルニエの著作から学んだ。読書会での応答、対話も紹介する。

 精神障害者による当事者研究などの試みで注目を浦河べてるの家。『「べてるの家」から吹く風 増補改訂』(向谷地生良著、いのちのことば社、千512円税込 、四六判)はその原点を教会とのかかわりの中で語る。増補改訂版ではバングラデシュのラルシュ共同体訪問記が加わった。

 発達障害には、情報のインプット、アウトプットに特徴があり、その在り方も「傾向のある人」も含め多様だ。『発達障害サポート入門 幼児から社会人まで』(古荘純一著、教文館、千404円税込、教文館、四六判)はネット社会の過剰な情報が当事者、非当事者に混乱をもたらしていると指摘。各症状を整理し年代別の支援例を紹介。多数派に合わせる「矯正」ではなく、社会の基準を見直す「共生」を訴える。

7月29日号8面に掲載

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