天皇の代替わりに伴う関連の諸儀式が、先の天皇の代替わりを踏襲し2019年4月から実施される。大嘗祭は11月14、15日に行われる。日本キリスト教協議会(NCC)靖国神社問題委員会は2018年11月5日、「『大嘗祭』を問う!〜『大嘗祭』1年前集会〜」を、東京・新宿区西早稲田の日本キリスト教会館で開催。柴田智悦(同盟基督・横浜上野町教会牧師)、星出卓也(長老教会・西武柳沢キリスト教会牧師)、大島博幸(バプ連盟・福島主のあしあと教会牧師)の各氏が発題した。
 柴田氏は、天皇の神格化は「あなたには、わたし以外に、ほかの神があってはならない」「あなたは自分のために偶像を造ってはならない。(中略)それらを拝んではならない」(出エジプト20・1〜3)という十戒の第一、二戒に反すると強調。「天皇が神格化されたことによって、あらゆる批判が封じられ、人権が抑圧され、アジアに対する侵略戦争が天皇の名によって正当化された。教会も、神格化された天皇の前に膝をかがめた。そのことを反省し、二度と同じ過ちを犯さないため、イエス・キリストのみを主と告白する決意を新たにしたい」。星出氏は、天皇は憲法の檻を破って飛び出る象徴であるとし、「戦後も被災地訪問など、天皇は憲法外の『象徴』としての活動を勢力的に行い、人々の人気を集め続けている。代替わりを迎える今日、『象徴』の存在をしっかりと憲法という檻の中に閉じ込めなければ、かつての『国体』同様に『象徴』は、またしても手に負えない怪物になるだろう。だから、この1年間が正念場だ」と警鐘を鳴らした。(2019年1月6、13日新年合併号で詳細)