2019年02月17日号 04・05面

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神奈川県横浜市神奈川区にあるJECA・横浜キリスト福音教会(中上〔ちゅうじょう〕勝雄牧師)は昨年、1994年に建てられたチャペルの大幅なリフォームを半年かけて行った。
改修部分は、狭くなったフェローシップホールを広げるため建物の一部である牧師館の壁の部分を取り払いスペースを広げたこと、代わりに敷地内に牧師館を新たに増築したこと、礼拝堂の床を張り替えたことなどだ。設計はシオンヒル設計事務所、現場での施工と監理は冨士土地株式会社が担当した。
チャペルのリフォームは2011年から準備を始めていたと中上牧師は語る。「10年にエレベーター設置やトイレの改修工事、外壁の塗装を行った。工事を振り返り意見交換をしている中で、もっとこうしたかった、次はこうしようという声が出て来た。それでは次の目標を立てましょうということで、借り入れ金の返済をしながらも翌年からみんなでアイデアを出し合った。2、3年で返済を終えた後は、お金を積み立てながら案を少しずつ練っていった。そうやって準備をしてきたのです」DSCN0367
設計はシオンヒル設計事務所の阪本益弘氏(一級建築士)に依頼した。「これからは新築よりも既存の建物をリフォームして使っていくというのが大きなテーマ。すでに他教会で既存の建物をリフォームしチャペルにする仕事をしていた。実績もあり、クリスチャンで教会のことも分かっているのでお願いした」と言う。
18年1月から工事が始まった。いちばんの目的は、狭くなったフェローシップホールを広くし、礼拝後の交わりやイベントに使うこと。そのために、まず敷地内に牧師館を増築。中上牧師一家が引っ越した後、建物の一部だった旧牧師館の壁を取り払ってスペースを広げた。チャペルの床の部分も、抗菌性のシートを貼って一新。内装を綺麗にし、照明は全部LEDに変えた。
フェローシップホールの一角には洗礼槽を設けた。「洗礼槽の工事がいちばん苦労した」と、施工にあたった冨士土地株式会社建築事業部部長の伊倉昭氏は話す。「かなり深く掘ったので、1週間はかかった。職人たちは本当によく頑張りました」DSCN0350
伊倉氏は、中上牧師はじめ教会の信徒の対応がすばらしかったと感銘する。「クリスチャンでない職人たちが、『キリスト教大好きだ』と公言してはばからないほど好感を持っていた。いろんな面で伝道になっていて良かったと思っています」
中上牧師は「職人さんたちが本当に良い仕事をしてくださった。顔を合わせる最後の礼拝では、工事に携わったお一人一人に感謝を込め表彰させていただきました」と話す。
「リフォームを終え、フェローシップホールが広くなったことで、皆から新しいしいアイデアを寄せられるようになった」と中上牧師。「平日の子ども集会を始めたのもその一つ。これは工事後に思いついたアイデアで、広くなったホールを見ていると、こういう使い方があるといろんなアイデアが生まれてくるのです」
リフォームを終えた今、横浜キリスト福音教会は、活気づき、次のステップに進もうとしている。
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