人から人へ伝わる本
召天した人の愛読書を求める

写真=ミニゴスペルボックスオアシス号で巡回。 沖えらぶバプテスト教会で

 4月1〜8日、ミニゴスペルボックス オアシス号が、奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島をフェリーに乗り継いで巡回しました。多くの方のお祈りとご支援、主の守りと導きにより予定通りに回ることができました。(レポート・中村信義=いのちのことば社宣教室文書伝道課課長

◆4月1日 

 沖縄本島からフェリーで12時間近く波に揺られ、夜9時前に奄美大島の名瀬港に到着。

◆4月2日

 喜界島行きのフェリー出港を待つ間、奄美大島にあるカトリック幼稚園にご挨拶。そのうちの一つ、瀬戸内町にある古仁屋信愛幼稚園では、新学期の準備で忙しい時でしたが、園長先生がオアシス号に興味津々。なかなかクリスチャングッズを手にする機会はないから、とお買い物をしてくださいました。夕方には奄美大島を出て喜界島へ。

◆4月3日 

 午前中は、ホーリネス・喜界キリスト教会で販売。開店前からお越しくださる方や、春休みなので小中学生の出入りもあり、終始にぎやかでした。最近引退なさった羽佐田弘先生も、気持ちはまだまだ現役! と言わんばかりに専門書をご購入くださいました。

 午後は日基教団 ・喜界教会。今年も立て看板を用意してくださって、楽しみにしていてくださいました。

 喜界教会では商品をすべて会堂内に搬入して陳列しました。午前のホーリネス喜界キリスト教会にも朝いちばんで駆けつけてくれた中学生がここにも来てくれて、搬入を手伝ってくれました。仕事帰りに立ち寄ってくださった信徒の方は、新しい訳の聖書を購入し、久しぶりに聖書通読にチャレンジすると宣言。

写真=鬼界教会で

 ところで、この喜界島では、大嶋重徳著『朝夕に祈る主の祈り』がよく売れました。喜界教会の原淑美先生に聞いてみると、ある姉妹が、昨年ゴスペルボックス訪問時にその本を購入され、毎日愛読しておられたとのこと。入院した時も聖書とその本を離さずに、ボロボロになるまで読んでおられたのだそうです。

 先日、その方は天に召されましたが、その最期に触れ、彼女の信仰に見習いたいと、その本をお求めになっていた模様。皆さん、本のタイトルではなく、一様に「○○さんの本」と呼んでお求めに来られました。

兼牧・無牧の現状

◆4月4日

 早朝のフェリーで喜界島から奄美大島へ。今朝は、日基教団・名瀬教会の朝の祈祷会を訪ね、祈祷会後に販売しました。前回訪問した際、大きなゴスペルボックスでは教会の駐車場には止められませんでしたが、今回は「ミニ」なので、止めることができました。

 午後は日基教団・瀬戸内教会。付属保育園の園庭で販売しました。訪問を楽しみに待つあまり、なんと前の日に来てしまった方もおられたのだそうです。お越しいただいた方々は、互いに購入したグッズを見せ合ったり、薦め合ったりと、楽しんでくださいました。

 夕方はホーリネス・大島キリスト教会。道路脇に車を停めると、牧師夫人や教会の方々が荷物の出し入れを手伝ってくださいました。祈祷会前に販売し、祈祷会では文書伝道の証しをし、皆さまに祈っていただきました。

◆4月5日

 午後はホーリネス・徳之島伝道所。無牧のため、信徒の方々が、会堂で待っていてくださいました。仕事を終えた別の姉妹も、娘さん、お孫さんと一緒に駆けつけてくださり、聖書や書籍、グッズなどをご購入くださいました。ある方はちょうどパソコン用のクリーナーが必要だと思っていたところに、新商品の「竹炭消臭ひつじクリーナー」を見つけて喜んでくださいました! 徳之島にはプロテスタント教会が2つありますが、どちらも無牧で、沖縄や奄美、沖永良部から牧師先生方が交互に応援に来てくださっているのだそうです。離島の教会のために引き続きお祈りください。

島で見える宣教の幻
◆4月6日

写真=西郷南洲記念館で

 徳之島からフェリーで沖永良部島へ。港近くの西郷南洲記念館に立ち寄りました。西郷はここで1年6か月牢獄生活をし、「敬天愛人」の思想を悟ったとされています。牢にいながら町の有力者や子どもたちに役人の心構えや学問を教え、教えを受けた人たちが今の沖永良部の基盤を作ったと記されていました。守部喜雅著『西郷隆盛と聖書』によれば、この時に西郷さんは町の人に聖書を教えていたようです。

 午後はホーリネス・ 沖永良部キリスト教会。牧師の泉和子先生は急きょ兼牧する徳之島伝道所に行くことになり、出かける直前にオアシス号をご覧になって書籍を購入くださり、フェリー出港ぎりぎりに港に向かわれました。その後、教会の方々が、お買い物を楽しんでくださいました。

 お買い物の途中でお客様から聞いたのですが、昨日は悪天候で徳之島からの船が欠航だったのだそうです。主の守りと祈りの支えを改めて実感し感謝しました。

 ◆4月7日

 午前中は、沖えらぶバプテスト教会の礼拝へ。礼拝後に文書伝道の証しと書籍の紹介をし、販売しました。礼拝にたくさん来ている子どもたちも、親御さんからお小遣いをもらい、牧師夫人や教会学校(CS)教師の方と電卓をたたきながら、自分の持っているお金でどれだけ買えるかを考えていました。

 その中には、出産のため島外に里帰りしているお母さんにプレゼントしたい、教会にまだ来たことのないおじいちゃん、おばあちゃんにプレゼントしたい、とあれこれ見比べている子どもたちがいて、その姿に感動しました。そのプレゼントが用いられますようにと、お祈りしました。

 全国的に子どもたちへの伝道、とりわけ地方のCSが厳しい状況にあると言われていますが、沖えらぶバプテスト教会では、子どもたちが10人以上、そのうち3分の2が地域の子で、とてもイキイキとしていて、周りに気配りのできる素敵な子どもたちでした。

 毎年のように子どもたちやクリスチャンホームを島外へ送り出している(昨年度は高校3年生が全員卒業後に島を離れた)にも関わらず、新しい子どもたちがいつも導かれてくるのだそうです。その背後には有川吉一・緑先生ご夫妻、CS教師の子どもたちへの関わり方、労を惜しまない姿勢、祈りがあることを感じました。

 午後は沖永良部リバイバルチャーチ。礼拝後からオアシス号の到着まで、教会の皆さんは大掃除をして待っていてくださいました。予定より早く着いたので、掃除の終わった方から一人、また一人とお買い物に来てくださいました。いちばん最後にお越しくださったのは牧師夫人に招待された地域の方で、興味を持って来てくださり、日めくり「笑ってみことば」などをご購入くださいました。

 ちょっと雲行きが怪しかったのですが、販売中は守られて、商品を片付け終えて会堂に入った途端、大雨が降りだしました! 販売後はお茶をいただき、今栄徳武先生のお証しや奄美群島宣教に対する熱いビジョンを聞かせていただきました。

◆4月8日

 沖永良部島をフェリーで出て沖縄本島に。今回の巡回も守られて、予定通りに回ることができました。訪問を楽しみに待っていてくださった方々、前回訪問した際に購入してくださった書籍で恵まれた証しなど、ゴスペルボックス巡回販売を神様が用いてくださったことを見聞きすることができ、感謝いたしました。今回の離島巡回は、皆様のお祈りと献金によって支えられております。引き続き、ご支援をお願いいたします。

◆経費:15万7千円(車輸送船賃他)
◆売上から経費捻出額:3万8千円

◆献金:2万7千円(4月13日現在)

◆献金必要額:9万2千円

■郵便振替:00170・8・10387 名義:いのちのことば宣教団 ※「薩南諸島巡回のため」と明記