沖縄・広島・長崎つなぐ取り組み評価  沖縄キリスト教学院平和総合研究所   第一回「ちゅらうちなー草の根平和貢献賞」受賞

 沖縄県内で平和につながる身近な社会貢献活動に取り組む個人や団体を表彰する「ちゅらうちなー草の根平和貢献賞」の表彰式が2019年12月26日に行われ、沖縄キリスト教学院平和総合研究所が取り組む「沖縄・長崎・広島から平和を考える学び合い」(内間清晴代表、以下「学び合い」)が、学校関係部門3団体の一つとして表彰された。

 この賞は、沖縄県が「平和で豊かな地域社会の実現を目指すとともに、平和に関する県民意識の普及及び高揚に寄与するため」昨年8月に制定し、2年に1回表彰する。今回は第1回目の表彰となった。

 「学び合い」は、戦争で大きな被害を受けた沖縄、広島、長崎の学生や、戦争の実相に高い関心を持つ学生が集い、沖縄で7年以上継続して実施されている。その内容は、戦跡巡りや戦争体験者からの傾聴、意見発表など、学生活動のモデルになり得、「次世代へ継承するネットワーク構築の期待が持てる」として、それが表彰理由となった。

 受賞の挨拶の中で内間氏は、平和の問題を、沖縄の地上戦や広島長崎の原爆投下から現在の米軍基地問題や辺野古の問題にまで及ぶ、歴史的なものであり日本全体で考えるべきものとした上で、先日アフガニスタンで亡くなった中村哲さんが好きだった「一隅を照らす」という言葉を引き、「まさに、学生一人ひとりが置かれている場所で、平和を希求する者、平和をつくり出すものとして歩んでいくことにより、やがては日本社会全体に良い影響をもたらすものと期待しています」と語った。