オリンピック・パラリンピック伝道 「10×10ビジョン」の共有・実現へ ナショナル・キックオフ大会開催

東京オリンピック(7月24日~8月9日)・パラリンピック(8月25日~9月6日)の開催に向け「2020オリンピック・パラリンピック宣教 ナショナル・キックオフ大会」(日本国際スポーツパートナーシップ〔JiSP〕主催)が2月10日から12日まで、神奈川県横浜市栄区の上郷・森の家で開催、全国から約120人が参加した。大会期間中は、日本でのスポーツ伝道の歴史、昨年のラグビーワールドカップでの各地の伝道活動報告、スポーツ伝道に関わる宣教師らによる講演、ビジョン2024「10×10ビジョン」の共有と実現、地域ごとの戦略会議など10のセッションと、四つの分科会、アクティビティやネットワーキングのための意見交換などを行った。

「2024年までにスポーツを通してこの国に10倍の祝福を!」。キックオフ大会の案内に書かれたキャッチフレーズだ。JiSPオリンピック担当の池田恵賜氏(JECA・本郷台キリスト教会牧師)に与えられた「10×10ビジョン」でもある。
大会冒頭では、そのビジョンを1分間にまとめた動画を通じて池田氏が語った。 「神様は2024年までに日本に10倍の祝福を注ぐ、そのためにラグビーワールドカップ、オリンピック、パラリンピックを用いてくださる、と語ってくださった。神様は音楽や芸術を通して神様の栄光を現してくださったように、スポーツも神様の御手に握られる時に、神様の栄光が豊かに現されると信じます」
ビジョン2024の目的は▽超教派での祈り会やイベントを通して教会間のネットワークが強められていくこと、▽教会がパブリックビューイングや地域に出ていくことを通して、教会と地域の働きが強められていくこと、であり、この宣教の働きはオリンピック、パラリンピックで終わるものではないとも言う。このように、キックオフ大会はまずビジョンの共有からスタートした。
セッション1ではJiSP代表の米内宏明氏(バプ教会連合・国分寺バプテスト教会牧師)が「日本におけるスポーツミニストリー 過去から現在、そして未来」と題して講演。オリンピック&パラリンピック、サッカー&ラグビーワールドカップなど、日本の教会が主要なスポーツイベントに対してどんな伝道をしてきたのか振り返った。
「1964年の東京オリンピックの時には、市村和夫さん(インターナショナルVIPクラブ代表)が選手の通訳ボランティアとして奉仕をしていた。72年の札幌オリンピックでは、米フィギュアスケーターのジャネット・リンさんの証しが用いられた。98年の長野オリンピックでは長野の地域教会の協力会が生まれ、宣教師の方々によって無料コーヒー・ハウスが開かれ、そこにやってくる人たちに福音が提供された。この98年頃から教会がより主体的、積極的にメジャースポーツイベントにからんでいこうという動きが出てきた)
「2002年の日韓サッカーワールドカップの時には、開催10都市で協力教会が生まれ、そこでの様々な取り組みが行われた。サッカークリニック、トラクト配布、キッズゲームが取り組まれた。総務局を総動員伝道に、プログラム局を日本バプテスト宣教団に置き、リソースをAIA(アスリーツ・イン・アクション)に提供してもらって『ゴール2002』という働きを進めていき、ジーザスビデオ(CD/カセット)16万部、選手の証しが収録された『栄光へのゴール』6千部、トラクト50万部、ポケットガイド20万部、10か国語の『スポーツバイブル』5万5千部が配布された。ウェブサイトに1日500件アクセスがあり、フォローアップした180件に対し教会を紹介した。イベント参加者は9万5千648人、ボランティア数は千100人だった」
その上で、「昨年のラグビーワールドカップ同様、東京だけでなく日本全体の働きとして進めていきたい」と抱負を語った。(次号で詳細)