先人の“あかし”継承し、祈る場 自然と温泉で憩う キリスト教殉教者記念研修会館・ミツパ祈祷院

写真=秋川渓谷の斜面に赤とクリーム色の会館の建物が目立つ

 新宿駅からJR中央線を経由し、約1時間強。武蔵五日市駅に降り立つと、山を近くに感じた。野外レジャーが盛んな秋川渓谷の一角に、目指す宿泊施設はある。車で約10分ほど秋川沿いを走ると、対岸の斜面に赤い屋根、クリーム色の壁の建物が見えた。

 「キリスト教殉教者記念研修会館・ミツパ祈祷院」。プロテスタントの超教派研修宿泊施設兼祈祷院だ。

写真=廣瀬夫妻と祈祷院院長の鄭さん(中央)

 様々な教会キャンプ、修養会、個人で使われている。1階に2部屋、2階に講師室を含め8部屋あり、30人前後が基本的や収容人数だが、夏場の子どもキャンプなどでは礼拝堂にも布団を敷き詰めて60人ほどで泊まることもあるという。礼拝堂講壇背後の窓からは、渓谷を見わたせ、橋のアーチがまるで虹のように見える。日常から離れ、開放感ある景色の中で、思いを広く馳(は)せて、賛美、祈り、御言葉に静聴できるだろう。同会館の施設管理を担当する廣瀬郷一さんは、「山の斜面にあるが、高すぎず、低すぎない。ちょうどいい位置にある」と話す。

写真=宿泊室の様子。上は一般。下は講師室

 「わが国のキリスト教界の歴史を顧みる時、数え切れないほど多くの殉教者が輩出されてきております。こういう多くの殉教者の血が、今日の日本の教会の種となっているわけです。キリスト信仰に命をかけ、今天国に凱旋した多くの先輩の信仰に励まされるならば、私たちの信仰はもっと純粋で熱烈なものになる」と同会館代表の尾山令仁さんは語る。「実はギリシャ語で『殉教者』は、『あかし人』も意味する。殉教者とは、主を生涯あかしし続ける人のこと。主のために殉教した私たちの先輩たちを顕彰するのではない。生き様を通して、主に忠実に生きた彼らのスピリットを継承し、主をあがめたい。激しい迫害はなくても、家族、友人、知人のちょっとした反対に遭うと、とかく自己保身的な生き方から主を否んでしまいかねない私たちが、それでいいのかと主から問われていることを知り、この運動を進めたいのです」

 「殉教者記念」には、創立者の思いもあるようだ。創立者は韓国からの宣教師の故朴エステルさん。祖母は朝鮮戦争の最中、殉教した。そのことで、一時はキリスト教信仰に失望し、仏教に傾倒した。だが40代で回心し、献身。日本宣教では、日本イエス・荻窪栄光教会で統一協会の信徒救出などに従事し、ホサナ福音キリスト教会を開拓した。日本宣教の当初から祈祷院のビジョンをもっていた。「日本人はなかなか悔い改めが難しいと感じ、心を開いて祈る場が必要と感じていたそうです」、、、、、、、

3月15日号に全文掲載