渡辺総一絵画展 故郷石巻で この時期を「共に生きるために」

聖書を主題に描く画家渡辺総一氏が故郷の石巻市で絵画展を10月3~6日に開く。同展には同市内の教会も後援。場所はJR石巻駅すぐのナリサワギャラリーで。はす向かいの石巻クリスチャンセンターで講演(3日午後2時)、ワークショップ(4日午後2時)も開催する。表題作=写真=は地球温暖化などの環境問題をテーマに、創世記1章から動植物と人が共に生きる世界を示した。他の作品でも天地創造や神と人、人と人が共に生きる主題の作品を展示する。「コロナ禍も動物への圧迫から引き起こされたことを学び、この時期こそ『共に生きるために』の主題の絵画展を開く意義を深めた」と話す。故郷、そして母への思いも込める。「石巻には私の絵画の原点がある。母は2年前に仙台の介護施設で亡くなった。母は東日本大震災の津波で友人や知人を失い、孤独のためか認知症も進んでいた。母の死に間に合わなかったが、郷里で個展をやると約束していた。石巻の牧師先生も協力くださり、今回実現しました」
油彩画20点、水彩・パステルなど50点。渡辺さんの娘で彫刻家の愛さん、版画家の東村詩さんも出品する。【高橋良知】