日本キリスト教会東京中会靖国神社問題特別委員会(上山修平委員長)は10月6日、菅義偉内閣総理大臣宛に声明「内閣府による日本学術会議会員任命拒否の撤回を求めます」を発表した。
声明では、日本学術会議が安倍前首相に提出した会員候補者に対し、内閣府は105人中6人を除外するとの決定を行ったが、菅首相の「(日本学術会議が持つ)総合的・俯瞰的な活動を確保する観点から判断した」との10月5日の説明は「説明になっていない」と指摘。「戦時下における科学者の戦争協力への反省から生まれた日本学術会議は、その組織の法前文からも分かるように、その独立性と自立性を何よりも大事にしてきたのであり、政府もそれを理解し認めてきたものです。以上のような歴史とそれが持つ意味を考える時、今回内閣府が決定したこと、さらにそれに対し菅首相が行った説明は全く理解できない決定と説明です」と抗議。「この学術会議が政治的・思想的・信仰的立場等、あらゆる立場を超えて、自主的にふさわしい会員を選ぶということ、政府がそれを重んじるということは極めて重要であると考えます」とし、内閣府による日本学術会議会員任命拒否の撤回を強く求めた。

声明全文