CLC広島店 会社法人が引き継ぎ

昨今の出版不況、新型コロナウイルス感染拡大の影響による売上減などにより、12月に解散を決定したクリスチャン文書伝道団(CLC)。全国にあるCLC6店舗は解散後、個人店として独立(金沢、岡山)、他法人への引き継ぎ(お茶の水、名古屋、京都)など新たな展開を見せている。CLC BOOKS広島店(以下・広島店、石内千尋店長)は12月以降、地元の会社「タラントメディアワークス株式会社」(辻和希社長、広島市中区)が運営することに決定。そこに至るまでには、広島県内の地域教会の牧師、信徒らの様々な意見交換の積み重ねがあった。

CLC BOOKS 広島店

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CLC解散とそれに伴う広島店の今後について、まず5月に石内店長から、広島宣教協力会会長の堀川寛氏(アッセンブリー・三滝グリーンチャペル牧師)に相談があった。9月14日の会合では、石内店長から「個人事業として広島店を運営継続したい」との申し出があった。それを受け、地域教会の牧師、信徒たちは約1か月間、広島店をどう存続させるか、様々な可能性について話し合いを重ねた。
広島店は、地域の牧師、信徒たちとって、70年地域宣教に貢献してきた重要な存在であり、何とか存続させたいお店だ。だが、「個人事業での運営体制では難しいのでは」、「今のやり方でやっても、赤字体質という体力の問題があり、いずれやめることにならないか」、「この事業を一人に押し付けていいのか」などの意見が出た。
教会が協力して献金を出し合い、支援する方向も検討された。しかし、県内の教会はどこも自分のところで精いっぱいの状況だった。
そこで、教会ではなく会社法人として存続させてはどうか、という方向に話は進んだ。クリスチャンが社長を務める、ある会社の一部署として運営を行い、立て直す案なども浮上した。しかし、最終的に行きついたのが、タラントメディアワークス株式会社だった。
同社は、宣教を目的としたインターネット事業、メデイア等動画制作、音楽制作事業を行ってきており、文書販売事業とも相性が良い。ジーザスフェローシップ広島の伝道師でもある辻氏は、「様々な可能性について検討された上で、この話が私のところに届いた。地域教会の牧師先生、信徒たちが協力し、道筋を立ててくださり、こうして私どもの会社が引き継ぐことになりました」と経緯を話してくれた。
広島店は12月5日閉店するが、1週間の棚卸を経て14日に新規営業を開始。7~12日の閉店時の注文は受け付け、配達は 14 日以降となる。年内は29日まで営業する。
「12月は助走期間、来年1月から本格的に新体制に、と考えている。店名もそのまま引き継ぎ、石内店長ほか広島店のスタッフもタラントメディアワークス株式会社の社員となります」と辻氏は語った。
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【CLC BOOKS広島店】〒732- 0816広島市南区比治山本町3ノ22ノ2階、Tel082・255・7025、FaxO082・255・7026。