神と隣人への愛に通じる 聖書的環境シンポジウム2020から下 環境と教会を考える19

「聖書的環境シンポジウム2020」(「福音に生きる持続可能な社会」をめざすコンソーシアム主催、11月15日)、石原謙治さん(国際基督教大学サービス・ラーニング・センター講師・コーディネーター、レスター大学博士課程在籍)の講演後半では、教会で実践できる「アクションプラン」を紹介。参加者との間で、環境問題全般についての意見も交わされた。

“喜び”となる新しい生活様式を

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教会の取り組みとして参考に挙げたのは、英国聖公会でイースター前に実施されているレントプラスチックチャレンジ。もともと英国ではイースター前のレントの時期に、肉やタバコ、SNSなどを断つ「プチ断食」をする人が多く、同様にプラスチックの使用を断つというものだ。「聖公会には、環境担当者も設置されている。2018年にインタビューした。レントの期間中『プラスチックフリーカレンダー』を作成し、そこには毎日『使い捨てカップを使わない』『マイバッグを持参しよう』『御言葉を読んで環境を思おう』などの勧めがあります」
教会でできる実践1として、レジ袋を断る、マイボトルを持参する、しっかり分別する、飲み物をペットボトルでなく紙パックにする。グループでカフェに集まるとき、ストローを断る、教会周辺のごみ拾いをする、実践の記録をつけるなどの方法を紹介した。「SNSに写真のアップなどをするとき、レジ袋やペットボトルが映っていると環境に敏感な人は『えっ?』となる。写真にも注意を払いたい」と話した。
二つ目は教会のクリスマス、イースター、キャンプなどと連動できる取り組み。「やりがいや喜び、自信を感じ、地域への証しとしたい。『プラスチックフリークリスマス』や『ゼロ・ウェイストキャンプ』などをやってみてはいかがでしょうか」
課題として「無力感との戦い」を挙げた。「環境問題はあまりに大きすぎて、『自分の行動を変えるくらいでは何も変わらないのでは』と無力感を感じる。だがクリスチャンこそ、希望、信仰をもち、見えない所で実践していることも神様が見ていると確信している。無力感を超える強みがある。クリスチャンが環境ケアに率先して取り組めば、良い証し、勇気づけになる。教会の皆で楽しく取り組めば、コミュニティーの活性化にもなる。なるべく楽しく、、、、、

2020年12月6日号掲載記事