問題共有しネットワーク作りへ 入管職員のためにも祈りを ズームセッション:入管収容者を覚えて

外国人の排除、差別につながるなど問題視されていた出入国管理及び難民認定法(入管法)改正案が5月18日、今国会での成立が見送られ、事実上の廃案となった。その翌日の19日、日本福音同盟宣教委員会異文化宣教ネットワーク主催による「ズームセッション:入管収容者を覚えて」が、オンラインで開催。教会が入管収容者のためにどう祈ればいいのか、具体的にどう関わればいいのか分かち合い、祈りの時をもった。【中田 朗】

最初に、東日本入国管理センター(略称・牛久入管)の収容者に面会活動をしているY氏が、廃案となった政府案の入管法改正案の問題点を分かち合った。
Y氏は「入管法改正案は国際人権法に違反している」とし、①全件収容主義=「収容」を原則としている、②収容に司法審査がない、③収容期間に上限なし、④難民認定申請を2回までに限定、と四つの問題点を挙げた。
「難民として逃げてきた人も不法入国者としてみな一緒に収容する。個別の事情を配慮しない。収容には司法審査を受けなければならないが、それが全くない。不法入国か否かを決めるには客観的第三者が入らなければならないが、日本の場合は入管の中だけで決められる。これは国際法違反だ。今回の改正案では、その点が全然改善されていない」

(さらに国際法上の問題点が指摘されます。2021年6月6日号掲載記事