「感染者はなぜ増えるの?」 WVJサマースクール 感染症世界の現状を子どもたちに
世界の現状、新型コロナ 「感染者はなぜ増えるの?」 WVJサマースクール
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)主催の「ワールド・ビジョン・サマースクール2021」が、8月11日と18日に開催。サマースクールは、WVJが日本に住む子どもたちに世界の現状を知ってほしいと願い毎年夏に開催されている子ども向けイベントで、今年は全4回開催。コロナ禍ということもあり、昨年に続きオンラインで開かれた。
18日は塩野義製薬株式会社の協力を得て、「新型コロナウイルス感染症と世界の子どもたち」をテーマに開催。新型コロナウイルスについての〇×式クイズから始まり、「ワクチンは直接ウイルスをやっつける?」、「変異ウイルスには新たな対策が必要?」などの質問に対し、シオノギヘルスケアの笠松良治さんが「ワクチンは直接でなく、ワクチンで作られた抗体がウイルスをやっつける」、「今までの対策を正しくすることが、最も有効」と、丁寧に説明しながら答えた。
新型コロナ感染拡大の中で、WVが支援活動の中で出会った子どもたちの現状を報告。「友だちに会いたい。早く終息してほしい」と言うホンジュラスの子や、休校になり先生が毎日違う家に行って授業をしているケニアの子どもたちの写真などが映し出された。
WVJスタッフは「ロックダウンをした国がたくさんあり、親は仕事がなくなり、お金を稼げず、生活が厳しくなり、食べ物も買えなくなった。その影響で子どもも学校に行けず、勉強ができなくなった」と説明。その上で、「WVはあらゆるパートナーと協力し、世界で最も弱い立場にある子どもたちやその家族の影響を少しでも減らすために活動し、8月12日現在6千619万4千595人に支援を届けた」と報告した。
その他、正しい手洗いの仕方を指導。塩野義製薬の松林美穂さんが指先や手の甲の指と指の間など、洗い残しが多い部分を挙げ、手洗いの模範を見せた。「みんなでコロナをのりこえよう」と、参加者と一緒に「世界にたった一つのポスター」も製作。このポスターはケニア共和国キリフィ県の子どもたちに届けられる。
最後に子どもたちの質問に笠松さんが答えるコーナーがあった。「感染予防しているのに、なぜ感染者が増えているの」の質問には、「夏休みで普段会っていない人と会ったり、感染力の強いデルタ株が流行していることが原因かもしれませんね。でも、他の国は日本よりもっと大変。皆さんが手洗い、マスクをしっかりやっているので感染が抑えられている。だから、とっても優秀です」と答えた。