コロナ禍にあって二度目のクリスマスを迎えるこの時、私の心の中にこのみことばが絶えず響いています。

万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。(イザヤ書9章7節)

さて、クリスチャンシンガーソングライターの森繁昇さんの「二度僕のもの」という曲をご存知でしょうか。その歌詞の内容はこうです。
ある村のある少年が、おもちゃの舟を何日もかけて一人で造りました。その日から大切な宝物になり、来る日も来る日も、大事に紐(ひも)を付けて川に浮かべて遊んだのでした。しかし、ある日、雨が上がった後の川で遊んだ時、流れがきつく舟を結んでいた紐が切れ、流され失くしてしまったのです。数日後、隣村へ行った時、なんとあの舟を持った男の子がいたのです。「それは、僕の舟なんだ…。返してくれないか」とお願いしたのですが断られます。何とかして取り戻したい少年は、持っていた有り金すべてをはたいて、ようやく舟を再び手にすることができたのでした。戻ってきた舟に言いました。「二度(造った時と買い戻した時)僕のものだよ」と。
もし、自分の大切なものを失ったら、どんな気持ちでしょうか。もし、その失ったものが見つかっても、雑に扱われていたら、どんな気持ちでしょうか。あるいは、大切な人が連れ去られ、奴隷のように扱われ、苦しんでいるなら…。簡単に諦めるでしょうか。そんなことはあり得ないでしょう! 何とかして助け、取り戻そうとするのではないでしょうか!

緒方牧師

では、想像してみてください。御子イエスをこの地に遣わすことに込められた父なる神様の思いを…。愛する存在として造られた「人」が離れて行き、本当は痛み苦しまなくて良かったもので苦しむ姿。造られた者同士で裁き、傷つけ合う姿。そして、死から逃れることのできなくなった姿。それを見る父の心はどれほど痛んでいたでしょうか。自由にしたい、取り戻したい! そのような「熱き心」だったのではないでしょうか。
その心で、父なる主は、愛するすべての者を取り戻そうとご計画を進めるべく「イスラエル」を選び出しましたが、父の思いとは裏腹に民の心は次第に離れていったのです。しかし主は、アブラハムやダビデを通して結ばれたあの約束を決して忘れませんでした。

地のすべての部族は、あなたによって祝福される。(創世記12章3節)
あなたの家とあなたの王国は、あなたの前にとこしえまでも確かなものとなり、あなたの王座はとこしえまでも堅く立つ。(Ⅱサムエル記7章16節)

その通り、主のご計画の光は、闇が覆うような時代にあっても完全に消え去ることはありませんでした。預言者イザヤを通して民に告げられます。

闇の中を歩んでいた民は大きな光を見る。死の陰の地に住んでいた者たちの上に光が輝く。(イザヤ書9章2節)

さらに続きます。

ひとりのみどりごが私たちのために生まれる。…主権はその肩にあり、その名は「不思議な助言者、力ある神、永遠の父、平和の君」と呼ばれる。その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に就いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これを支える。今よりとこしえまで。(イザヤ書9章6、7節)

神のご性質を身に帯び、主権があり、神の国の回復をこの地にもたらす方が来られる…のです。私たちは今、その通り、その方…救い主が来られ、十字架で罪を背負い、三日後に復活されたことによって、光がもたらされたことを知っています。
それで、終わりではありません。その祝福が全世界のあらゆる国々の人々に及ぶべくパウロを通して異邦人宣教が開始され、その後も有名無名の人たちを通して、止められることなく前進していったのです。その結果、どうなったのでしょうか。そうです、この日本にもあの約束の祝福が届いたのです! なぜでしょうか。理由は一つです。それは「万軍の主の熱心」がそれを成し遂げられたからです!
そして、その愛はこの私にも届きました! 父の心と合わされ、家族も国もキャリアもすべてを置いて、言葉も文化も違うこの国に、ただ一人の魂でも父のもとへ導きたいという熱心に衝き動かされた一人のアメリカ人宣教師によってです。
父なる方は、一人の魂を御手に取り戻されるたびに、抑えきれない喜びをもって涙と共にこうささやかれます「二度わたしのものだ」と。
この「万軍の主の熱心」はキリストが再び来られ、神の国を完成されるまで尽きることは決してありません。「諦める」ということは、父のうちには微塵もないのです!

神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。(ヨハネの福音書3章16節)

続くコロナ禍にあっても失望することなく、決して諦めない父の心と合わされ、この私にさえ及んだ主のご計画は止められることなく、隣人に、また日本の津々浦々までも「万軍の主の熱心」と共に届いていくと確信し、主の業に励んでいきましょう。