【回顧と展望2021】コロナ禍を神学する パンデミックで問われた教会の存在意義
新型コロナ禍の2年目。集まって礼拝するというキリスト教会の日常が制限され、オンラインの活用が一気に広がった。
そうした中で、聖餐式は可能なのか、交わりや人のつながりをどうしたら保つことができるのか、オンラインでの礼拝が礼拝であるとはどういうことなのかなど、教会のあり方や福音信仰の本質が様々なかたちで問われた。
絶望に寄り添える存在を目指して病院のチャプレンに身を投じる牧師、大人数が参列できない家族葬であっても礼拝を重視し気持ちを通わせる慰めの場であろうとする葬儀、ワクチン接種から取り残される貧困地域や難民への支援に奔走するNGOなど、多様な分野で人々に仕える必要も浮き彫りにされた。
そうした中で日本福音同盟(JEA)が加盟団体に実施した「コロナ禍の影響と福音派の教会開拓の現状」アンケート調査は、パンデミック下の教会の実情を記録するものとなった。多くの神学的な考察もなされた中で本欄では、日本福音主義神学会第16回全国研究会議における11月16日の分科会「コロナ禍を神学する」で発表されたキリスト教倫理学、歴史神学、宣教の聖書神学からの講演が行われた。
(講演要旨はクリスチャン新聞2021年12月19・26日号に掲載)