株式会社クリスチャントゥデイ(矢田喬大代表取締役社長)は「名誉を毀損した不法行為」を行ったとして、根田祥一氏(クリスチャン新聞顧問、異端・カルト110番編集顧問)に対し、損害賠償請求訴訟を提起した。

2月28日の第1回口頭弁論で、根田氏は訴えに反論し棄却を求める旨を明らかにした。

原告の主張の概要は以下の通り。

①ニフティ株式会社が運営するブログサイト「ココログ」に匿名で開設された「ダビデ牧師と共同体を考える会」における投稿記事(5か所)のリンクを、被告が自身のフェイスブックおよびツイッターに転載し、原告の名誉を毀損した。

②被告は、自身が関与する「クリスチャン新聞」の競業先であった原告に対し、SNSサイト等において、たびたび社会的評価を貶める発言を行ってきた人物の一人である。

③ブログの各投稿記事は事実無根であり、原告の社会的評価を著しく低下させるものである。

④原告がニフティを相手取りブログ発信者の氏名・住所等の開示を求めた民事裁判において東京地裁は、ブログ投稿記事について「原告を攻撃する目的がうかがわれるものといわざるを得ず、本件各記事を公開した主たる動機が公益を図ることにあるとは認められない」として、原記事の名誉毀損を認め、(発信者開示の)請求を認容した。

⑤被告は、2019年3月から8月にかけて、原記事5つのリンクを、被告のフェイスブックおよびツイッターのアカウント上で繰り返し執拗に転載し、原記事を拡散した。

⑥原告は、本件訴訟において、被告の転載行為によって生じた損害の回復を求めるものである。

⑦原告は、被告による本件投稿によって、キリスト教メディアとしての社会的信用を損なうという甚大な被害を受けた。原告が被った損害は、少なく見積もっても100万円を下らない。⑧原告は、被告に対し、不法行為に基づく損害賠償として110万円(弁護士費用10万円を含む)の支払いを求める。

提訴を受けて根田氏は「2004年以来、メディアに携わるキリスト者の良心にかけて、クリスチャントゥデイおよびダビデ張こと張在亨(ジャン・ジェヒョン)氏の異端疑惑について追及してきました。それに対してクリスチャントゥデイ記事上などで幾度となく、『根田氏が異端捏造の黒幕』などの誹謗中傷を受けてきましたが、私は事実に基づく正当な言論による反論・批判以外、訴訟などの相手に脅威を与えるような対抗手段には訴えてきませんでした。しかし、このたび先方から不当な訴訟が提起されたことに対しては、法廷において真実を明らかにし、これまでクリスチャントゥデイ側からの提訴・告訴などの威嚇により、事実の証言を封じられてきた人々の名誉も回復されることをと目指します」とコメント を発表した。

クリスチャン新聞web版掲載記事)