ウクライナの子どもたちに心のケアを ジョナサン氏、ポーランドの教会で「オペレーションセイフ」指導

身体を動かすゲームをしているところ。東京・町田市と東京ホライズン・チャペルで開催されたセミナーで
紙芝居「ピーちゃんの冒険」

ロシアのウクライナ侵攻により、ウクライナ難民が周辺国に大量避難している。その中には、戦争で心傷ついたウクライナの子どもたちも少なくない。元クラッシュ・ジャパン代表として、東日本大震災をはじめ世界各国の被災地で災害支援を行ってきたジョナサン・ウィルソン氏(グレイス・クリスチャン・フェローシップ牧師)は、トラウマを受けた子どもたちの回復プログラム「オペレーションセイフ」を、ウクライナ難民の子どもたちを支援するポーランドの教会の牧師や信徒リーダーに指導するため、5月6日に現地に向かう。

オペ―レーションセイフとは、VBS(ヴァケーショナル・バイブル・スタディ)とPFA(サイコロジカル・ファースト・エイド=危機対応)を組み合わせて作られた5日間の子どもの心のケアプログラム。ペンギンのピーちゃん、アザラシのワォーリーなど様々なキャラクターが登場し、紙芝居、御言葉と聖書のメッセージ、簡単な工作やクラフト作り、テーマに沿ったスナック作り、身体を動かすゲームなどを行う。

各曜日の①テーマ、②目標、③聖句は以下の通り。1日目=①僕は一人じゃない、②ここが安全な場所、信頼のできる人がいることを知ってもらう、③詩篇91篇4節。2日目=①みんな大切、②災害時の経験を人に伝えること、周りの人の話を聞くことが大切でることを伝える、③申命記31章6節。3日目=①「信じてついていく」、②「子どもたちが一日一日生きていくための希望を取り戻せるよう手助けする」、③詩篇112篇7節。4日目=①「強くあれ、雄々しくあれ、②子どもたちを励まし、抱えている問題を解決するために回りに助けを求めることを教える、③ピリピ4章13節。5日目=①君は愛されている、②一人一人が愛されていることを教え、さらにケアが必要な子どもたちには手を差し伸べていく、③イザヤ43章4節。

同プログラムは、2008年の中国四川大地震の後に制作され、東日本大震災で被災しトラウマを受けた子どもたちの心のケアプログラムとしても実施された。すでに7か国語に翻訳され、世界各地で多くの子どもたちに提供されている。今回は自然災害ではなく戦争により受けたトラウマのケアとなる。ジョナサン氏は約1か月、ポーランドに滞在し、オペレーションセイフの指導を行う予定だ。

ジョナサン・ウィルソン氏