やすらぎの介護シャローム本社。ここがシャロームの原点。

 

大阪府堺市で介護事業を展開する「やすらぎの介護シャローム」(シャローム株式会社)は、今年9月に6施設目になる住宅型老人ホーム「晴れる家『大仙公園』」をオープンする。場所は有名な仁徳天皇陵のある大仙公園の隣り。シャローム創業の地である本社のすぐ近くだ。

この地域で施設を開設するのは念願だったと、俣木泰和社長は感慨深い。代表取締役を父で創業者の泰三氏(現会長)から引き継いで2年半になる。今年で創業22年。介護を取り巻く環境の変化に対応しながらも「キリストの精神と聖書の言葉を基本とするサービス」という、シャロームのスピリットは揺るぎない。

シャロームの本社は、今も創業当時の俣木家の住宅のままだ。ここで、介護保険の始まった2000年に、泰三氏がデイサービスを開始した。

 

俣木泰和社長

「父がいきなり事業を起こして、家族が巻き込まれたんです」と、泰和氏は笑う。泰和氏はホテルマンからの転身だった。当時仕事のことを祈りつつ介護福祉士の資格を取っていた泰和氏を、現副会長で著述家でもある母の聖子氏ぐるみ、泰三氏がうまく引き込んで現在がある。

介護の仕事は人間関係に尽きるというのが、長年携わってきた実感だ。利用者との関係、スタッフとの関係、利用者と家族の関係、スタッフと家族の関係など、そこに心を使い続ける。新6号館のコンセプトは「親孝行」。家族と共に過ごせるカフェテラスを設置するなど、家族のきずなを深めるサポートをしていきたいと考えている。

シャロームが2年前から進めている地域包括ケアシステム「ガーデン構想」は、年を取っても不自由になっても住み慣れた家で安心して暮らせるように、地域の各種機関と連携して支えていこうという取り組みだ。22年培った信用と実績があるからこそできる「地域密着のトータルサービス」だ。

シャロームのミッションは「シャロームで出会うすべての方々と共に、喜び・安らぎ・希望を分かち合える、幸福な社会をかなえます」。誰一人孤独で苦しまないように、たとえお金がなくても除外されないように、本当の福祉の実現に知恵を絞り、一人一人に愛を注いでいく。

以前から取り組んできた教会と介護事業の連携「教会協働」の推進活動も再開。牧師・教会に向けた「シャロームグループビジョン発表会」を、6月13日午前11時から堺市のホテルアゴーラリージェンシー堺で開催する。問い合わせは℡080・4365・8364担当・兪(ゆ)さん。申し込み用紙を5月16日までにfax 072・243-0380へ。教会とシャロームがつながることで、様々な宣教の可能性が生まれることを期待している。【藤原とみこ】

クリスチャン新聞web版掲載記事)