8・15平和祈祷会の様子。台風で大雨が予想されたが守られた

戦後78年の8月15日早朝、今年も東京・千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑で「8・15平和祈祷会」(同実行委員会主催)が開催された。小林祥人氏(日基教団・取手伝道所牧師)が詩編85編9~14節から「どうだろう? 平和なんていうのは…」と題し説教した。
小林氏は「正義と平和は口づけし まことは地から萌えいで」(11、12節、新共同訳)の個所に注目し、「平和は成長する草木のようなもの。人が丹精込めて育てていかないとダメになってしまうものだ」と語る。
また、「正義は御前を行き 主の進まれる道を備えます」(14節)を示し、「正義は私たちをガイドするようなもの。その正義が曲げられるようなことがあってはならない」とも言う。「私たちは神の正義を目指す者たちであり、つくり出せる者。正義という、もろく壊れやすいものを神様と共につくり上げていく役割を担っているが、その正義は、78年という時の流れとともにますますもろくなってきていると思う。だが、時間が経っているからこそ、この場に置かれている私たちには大きな責任がある。神の正義と平和を手にする時が来るまで、神様に励まされながら歩んでいきたい」と結んだ。
説教後、各グループに分かれ、「平和をつくる者となれるように」「二度と戦争をすることがないように」と祈りをささげた。
当日は、台風7号の本州上陸で大雨が予想されたが、集会中は雨も上がり、すべてのプログラムは無事執り行われた。

平和を願って祈る参加者たち
小林祥人氏