農村からひらかれる未来 アジア学院50周年記念式典開催
世界各国から学生が集まる、農村指導者養成専門学校「学校法人アジア学院(栃木県那須塩原市)」は、創立50周年を迎え、9月16日には記念礼拝・式典が行われた。
チャプレンのロバート・ウィットマー氏(前農村伝道神学校校長、カナダ合同教会宣教師)が説教
同学院は1973年9月、農村伝道神学校(東京都町田市)東南アジア科が独立し創立。以来、国外でトレーニングセンター建設、ユネスコ・アジア文化センターでのシンポ、青年海外協力隊の研修プログラム受託などを実施。国際的な賞も多数受賞してきた。
東日本大震災では震度6弱の揺れと放射性物質により、建物や畑が損傷・汚染。存続が危ぶまれたが、国内外からの献金で再建。学院内に「ベクレルセンタ ー」を設置し除染・線量測定を行った。
2020年には感染症拡大により学生が渡航できなかったが、少人数ならではの学修を実施した。
式典で76年卒業生のオルデンドゥー・チャタジー氏(=上写真=インド西ベンガル州、開発調査コミュニケーションセンター主事)は、「農村は、インフラや消費社会が到達していない後進地域ではなく、人間的な活動ができる学びある場」と講演した。
校長の荒川朋子氏(=上写真=)は「このキャンパスと農場は私たちの宝。飾って眺める宝ではなく、日々改良されるもの。農村は開発から取り残された場ではなく、可能性の宝庫。創造の美しさと豊かさを感じることができる。この農村を豊かにせずに、人間はどこに豊かさを求めることができようか」と述べ、「フードライフ」「気候主義と気候変動対策」「教育」「組織」「土からの平和」の5分野での学びを豊かにする決意を示した。
同学院は記念事業を複数展開。『共に生きる「知」を求めて―アジア学院の窓から』(荒川朋子著、ヨベル)、『明日もみんなで「いただきます」―英語で読む 種、土、そしてつながりゆくいのちをめぐる詩』(文=ジョイス・レイ、画=スーザン・ロック、アジア学院出版局)を順次刊行。
国内外からのクラウドファンディングも行っている。国内からの寄付は学院の教育環境整備に、国外からの寄付は学生のビザ取得費や渡航費に充てられる。
アジア学院50周年記念サイトURL;
https://ari.ac.jp/50th-anniv/
【間島献一】
(2023年10月08日号 03面掲載記事)
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