朝祷会全国連合の第46回近畿ブロック大会が、9月18日に奈良市の日本聖公会奈良基督教会で開催された。関西一円から約100人の祈りの器が集まり、共に祈りと礼拝をささげ、交わりの時をもった。

「神様のなされる奇跡を見せていただきました」。この大会の運営委員長を務めた高橋裕子氏(奈良朝祷会代表、京都大学大学院医学研究科特任教授)は振り返る。

近畿ブロックは大小35の朝祷会からなる。今までは、その中でも比較的規模の大きな朝祷会が中心となってブロック大会を開催してきた。しかし、昨年の第45回大会の時に奈良地区(奈良・奈良南・生駒)での開催を打診された際、奈良南と生駒は休会中だった。奈良朝祷会もメンバーは十人弱。そのような小規模な朝祷会がブロック大会を開催するなど、普通では考えられない状況だった。

それでも、高橋氏たちが「神様は私たちに見えないご計画をお持ちだ」との祈りの中で開催を受諾すると、驚くべきスピードですべてが備えられた。なんと打診を受けた1時間後には、開催日時と会場が決まっていたという。

さらに、各朝祷会の垣根を超えて、近畿ブロックの多くの朝祷会メンバーが毎週月曜午後9時から一斉に熱い祈りを積む祈り会も与えられた。祈り会の中では、奈良南朝祷会や生駒朝祷会の再開も祈られた。また、近畿ブロック大会の準備も、この祈り会が基盤となって、多くの朝祷会のメンバーがスタッフとして奉仕する形に導かれた。これも今までになかったことだという。

祈りと準備が積み重ねられる中、大会の10日前から生駒朝祷会が再開。高橋氏たちは大きな励ましを受けた。奈良南朝祷会も11月に再開することになっている。

今回のブロック大会で、もう一つ特徴的だったのは、「聖公会」「カトリック」「プロテスタント」の融合。午前の開会礼拝は、奈良朝祷会チャプレンでもある奈良基督教会の古本靖久司祭が聖公会のスタイルで司式し、「祈りの根を共にすることで、神の国を実現する」とメッセージを語った。午後からの賛美と祈りの時間は、カトリック大和八木教会のメンバーが賛美と祈りをささげ、閉会礼拝は、単立・よつばキリスト教会(プロテスタント)の東たつお牧師が「神の御国を求めよう」と奨励した。

教団教派の垣根を超え、神を信じる民が心を合わせて共に祈る。この日集った一人ひとりが、その意義を再確認して、大会は幕を閉じた。
【山口暁生】