次世代教育について多様な分科会が開かれた

 

第七回日本伝道会議(JCE7)の各集会を宣言文「『おわり』から『はじめる』私たちの祈り」(以下宣言文「祈り」)に沿って伝える。第二回は「次世代育成者のためのカンファレンス」の後半。東海聖書神学塾教会学校研修会と共催で開かれ、多様な分科会があった。

 

前回

① 全年代で「次世代」育てて 「次世代育成者のためのカンファレンス」上 2023年10月29日号

 

 2.立場を越えた宣教協力を「はじめる」

宣言文「祈り」の「2.立場を越えた…」には「…若い魂が主と出会い、神に由来する自分の存在意義をはっきりと知ることにおいて健全に成長し…」とあり、各世代の課題を挙げていく。

カンファレンスの分科会「中高生を礼拝へ」で、岩田直子さん(同盟福音・古知野キリスト教会牧師)は教会学校やキャンプでの工夫を紹介した。「クリスチャンで良かったことは、御言葉によって生きる判断ができること。多様化の中でも、絶対的な真理は子どもたちの心に刺さる」と語った。

教会学校で、聖書の全体像の理解のために、聖書各巻の概要を理解するワークシートを活用したことを紹介した。

所属教団の学生キャンプでは、社会人、神学生や学生伝道団体の協力もえて、クリスチャン像に触れてもらう。「所属教会や家族から少し離れた場所だからこそ話せることもある」と意義を語った。同様に伝道団体や超教派の集会など、「教会外でのクリスチャンの居場所があることは大事」とも話した。

「性教育」については、岐阜出身の齋藤千恵子さん(チャンピオンズ教育協会代表、同盟基督・新船橋キリスト教会牧師)。同協会の取り組みやテキスト『愛を守る人』を紹介し、子ども向けセミナーの実演もした。

「性教育というが、全人格的な愛の教育が大切。身体の性だけでなく、社会的、心理的側面も考える」と言う。「子どもたちがインターネットやポルノなどに触れる前に、正しい知識が必要。その使命は教会にもある。さらに知識を押し付けるのではなく、自分で考えて行動できるように勧めます」

テキストでは男女交際、結婚、性被害の予防、インターネット被害予防についても触れる。テキストの使用のための、同協会のセミナーについても紹介した。

「CS教師入門クラス」では鴨下直樹さん(同盟福音・芥見キリスト教会牧師)が、教会学校(CS)教師の基本姿勢について、自己理解、目標、注意点などを語った。

「すべてのクリスチャンのゴールは『キリストのようになること』。ここを目ざして奉仕したい」と述べた。「『わたしを見ずにキリストを見てください』と言いがちだが、実は無責任な態度だ。自分の弱さを示しつつ、共に成長する姿を子どもたちに見せたい。建前やきれいごとでは、偽善的、律法的になります」

魅力ある教師になるために、御言葉に聴くこと、子どもに耳を傾けること、時代の声を聴くことを勧めた。

カンファレンス最後に、総評として杉本玲子さん(新生連合・町田中央教会教育牧師)が話した。Ⅱテモテ2章1、2節には、信仰を継承する四世代について書かれており、「若い世代だけではなく、上の世代を教えることもある」と指摘。「教職、信徒、全教会の全世代が共に次世代の育成にかかわる。そのミッションに関係ないと言える人は一人もいない」と励ました。(つづく)

2023年11月05日号   07面掲載記事)