「町田防災フェスタ2023」(町田防災ネットワーク・ミッションみちのく主催、クラッシュジャパン共催)が10月14日、東京・町田市の日本オープンバイブル教団・町田聖書教会で開催。NPO「いのちのパン」理事長の大友幸証氏(保守バプ・塩釜聖書バプテスト教会主任牧師)が「災害に教会はどう備えるか」と題し、オンラインを通じて講演した。

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最初に「いのちのパン」を始めることになった経緯を説明。「東日本大震災時、私たちの教会は支援団体『ホープみやぎ』を立ち上げ、2017年まで支援活動を継続。その後、フードバンク活動を残し、NPO『いのちのパン』として、行政や他のNPOと連携し、地域の困窮者支援を続けている。21年から、フードバンク活動を始めたい教会のためのスタートアップ支援事業を開始。最近は、海外の災害支援団体と連携し、東南アジアの孤児院ネットワークに日本から食料品を送る事業にも取り組み始めた」

これらの経験から災害時、教会がより積極的に地域に貢献するための五つのアイデアを挙げた。
(1)地域の人々や行政とつながる=普段から教会が地域の人々や行政と信頼関係を築いていれば、震災時にはあらゆることをその地域で円滑に行うことができる。
(2)福祉活動に取り組む=普段から教会全体で福祉の働きのために祈り、学び、取り組んでいるなら、大災害が起きてもある程度落ち着いて、教会全体で対応ができる。
(3)リーダーを育てておく=牧師と共に使命を共有するリーダーたちがいるなら、災害に対するその教会の対応は大きく変わる。
(4)教会ネットワークを築いておく=各教会に与えられている主からの資源や賜物を平時から共有しているなら、地域教会全体で災害時の必要に迅速に応え、活動の持続性を保てる。
(5)神の思いを知る=災害への備えは、神がその災害を通してなさろうとしておられることへの備え。神はその過酷な現実の中で、ご自分の手足である教会を通し、苦しみの中にいる人々に、ご自身の愛を示される。

「神様は災害を災害では終わらせない。そのことを私たちは心に留めていきたい」と結んだ。

 講演後、質疑応答、4つのグループに分れて討議の時を持ち、続いて大塚信頼氏(町田カルバリーフェローシップ牧師)から秋田豪雨支援の証しがあり、永井敏夫氏(クラッシュジャパン代表)が首都圏の教会防災ネットワークの状況などを説明した。
【中田 朗】

2023年11月12日号 03面掲載記事)

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