2023年に開催された第七回日本伝道会議(JCE7)の各集会を宣言文「『おわり』から『はじめる』私たちの祈り」(以下宣言文「祈り」)に沿って伝える。連載第13回もグローバル・ジャパニーズ・クリスチャン・フォーラム(GJCF)について。

 

前回

「祈り」つなぐ~JCE7各集会から⑫ 民族も、国境もこえて協力

 

 5.文化を越えた宣教協力を「はじめる」ことができるように

宣言文「祈り」の「5.文化を越えた…」では、「国外の日本語教会と国内の外国語・多言語教会、あらゆる働きに従事する宣教師たちとの連携と協力を進める」と宣言する。

GJCFプレ集会後半では、帰国者クリスチャンの受け入れの事例が話された。聖契教団・東京ライフチャーチ共同主任牧師のバックホルツ美穂さんは、7割の帰国者が日本の教会に定着しない状況を指摘。「『日本の教会に合わせてほしい』と、帰国者を敬遠していないか。社会全体はグローバルな人材を求めている。その潮流も捉えたい。帰国者を送り出す海外のクリスチャンの血と汗と涙を知っている。まずは帰国者を友として受け入れていくと、多くの人が教会に根付く」と勧めた。

福音交友会・高石聖書教会牧師で、宣教団体SIM日本委員会委員長の清水担さんは、使徒信条を口語で読むなど、礼拝で使う言葉を工夫していることを話した。コロナ禍の制限が減り、礼拝と交わりの機会が増えることに期待した。

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JCE7最終日午後にはGJCFのメイン集会が開かれた。日本福音同盟理事長の水口功さんは、海外の日本語教会、外国語教会との交流の経験を語り、「日本語での霊的な導きが求められている。諸教会で同様の例が増えている。今の時代の大きな宣教のチャレンジだ」と語った。GJCF実行委員長の横山誠さんは、「相手が日本人でも、外国人でも、型にはめず、教会が『当たり前』としていることをもう一度考えなおす機会としたい」と勧めた。

帰国者の証しとして、梅沢愛さん(同盟福音岩倉キリスト教会伝道師、hi-b.a.[高校生聖書伝道協会]東海地区協力スタッフ)と市川昇さん(同盟福音・東海キリスト教会牧師)が語った。梅沢さんは、帰国後日本で通った教会に同世代はいなかったが、「親身に話を聞いてくれたことがうれしかった」と話す。「帰国者の全国集会にも快く送り出してくれた。地域の帰国者のスモールグループが始まった。教会の規模ではなく、隣人を大切にする愛が重要。さらに教会の外とのつながりも大切」と述べた。

市川さんは、米国でキリスト教に出会い、目に見えないものはなかなか信じられなかったが、死に直面する出来事が続き、信仰にいたった経験を話した、、、、、、、(つづく)

2024年03月03日号07面掲載記事)