「神の子」を古代ではどう考えたか。『教父哲学で読み解くキリスト教 キリスト教の生い立ちをめぐる3つの問い』(土橋茂樹著、教文館、2千640円税込、四六判は、キリストの呼び名となる、「御言葉」、「子」、「神の像」の三つの視点で解説。「子」については、「生まれざるもの」と「生まれたもの」、「生じざるもの」と「生じたもの」、の視点で分析する。

 

『キリスト教古代の思想家たち 教父思想入門』(関川泰寛著、ヨベル、新書判、千650円税込)は教父たちの思想に「父・子・聖霊なる神を讃美」する「頌栄性」を指摘。アウグスティヌスの『三位一体論』については、内在的な三位一体と歴史に働きかける経綸の対応に注目した。

 

『キリスト教思想史の諸時代 別巻2 アウグスティヌス「三位一体論」を読む』(金子晴勇著、ヨベル、新書判、千320円税込)は、『三位一体論』全巻を解説。神の言葉の「受肉」による救いと自己認識、「神の像」と愛に注目する。愛には求心性と自己超越があり、信仰によって清められた愛が、認識の土台になる。

 

聖霊の議論も多い。『ナジアンゾスのグレゴリオスの聖霊論』(田中従子著、教文館、4千950円税込、A5判)は教父グレゴリオスの聖霊論に、世界観、啓示理解、救済論、教会論、聖書論との包括性があると指摘。これは信仰生活、礼拝と調和し、聖書学と組織神学をつなぐ聖書の十全性への信頼となる。

 

 

『聖霊を知る喜び 満たされ、導かれ、実を結ぶために』(朴永基著、いのちのことば社 2千420円税込、A5判)は「キリストがこの地上に残した教会」という視点を土台に、「教会のために遣わされている『助け主』である聖霊」を知る、教会での学習用テキスト。

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